皆さん、こんにちは(こんばんは)、「大」(@oooohanamaru)」です。
今回は「ミノルタ MC ROKKOR-PG 50mm F1.4」をご紹介したいと思います。
ミノルタの35mmフィルムカメラのレンズになりますので、Nikonのカメラで使用するには、マウントアダプターを介して装着しています。
焦点距離が 50mmということで、標準画角のレンズになりますので、単焦点のオールドレンズの1本目として、最適な焦点距離ではないでしょうか。絞りf/1.4 と明るいレンズになっています。
このレンズは、沢山流通しているので、お高いレンズではないね。
このレンズを選んだ理由として、私の生まれ年(1973年)製造のレンズなんだよ。
もう半世紀以上前のレンズになるね。
はじめに
先ほども触れましたが、このミノルタのレンズは、私の生まれ年(1973年)製造になるので、私のバースデーレンズとして購入しました。
初めは、私の祖父がフィルムカメラ時代にミノルタの製品を使っていたことが、私がミノルタを選んだ理由でもあります。
オールドレンズを購入される場合、現行の新品レンズとは違い、生産が終わった中古しかないこと、個体差があること、状態の程度もそれぞれなので、当たり外れがあるかもしれませんので、自己責任でよろしくお願いします。
今回は、フルサイズミラーレス「Z f」にマウントアダプターを使って、このレンズを試してみたいと思います。
Nikon Z f は、センサーサイズがフルサイズになりますので、「MINOLTA MC ROKKOR-PG 50mm F1.4」のレンズの焦点距離「50mm」のまま使用することができます。
オートフォーカスの純正レンズを1本買う値段で、オールドレンズが何本も買えてしまいます。
値段は安いですが、しっかりとした作りになっていると思います。
さすが「MADE IN JAPAN」!
厳密に、レンズにカビやクモリがあるかどうか判断できませんが、フォーカスリングや、絞りリングの回転もよく、見た目も綺麗でした。
明るくて、小さいレンズですが、金属の塊なので、重量は「305g」ほどあります。
現行のコンパクトなレンズは軽いので、ズッシリときますね。
ちなみに「Nikon NIKKOR Z 40mm f/2」は、170g です。(マウントなどが樹脂製だったりします)、「AF-S NIKKOR 50mm f/1.8G」は、185gです。
このレンズを購入した際、レンズキャップも後キャップも付属していなかったので、別途購入しました。
仕様
「MINOLTA MC ROKKOR-PG 50mm F1.4」の仕様
型式 | ミノルタSR(MC/MDマウント) |
---|---|
焦点距離 | 50mm |
レンズ構成 | 5群7枚 |
対応撮像画面 | フルサイズ |
フォーカス | MF(マニュアルフォーカス) |
最短撮影距離 | 0.5m |
絞り羽根枚数 | 6枚 |
最大絞り | f/1.4 |
最小絞り | f/16 |
フィルターサイズ | 55mm |
寸法 | 約Φ64 x 46mm |
質量 | 約305g |
「Nikon Z f」の仕様概要
レンズマウント | ニコン Z マウント |
有効画素数 | 2450万画素(総画素数2528万画素) |
センサーサイズ | フルサイズ/FXフォーマット |
ISO感度 | 100〜64000 |
高速連続撮影 | 約30コマ/秒(ハイスピードフレームキャプチャー+(C30)時の撮影速度で、JPEG [L]、NORMALに固定。推奨カードの使用時) |
約14コマ/秒(JPEGで高速連続撮影(拡張)時の最大撮影速度 | |
動画撮影 | 4K UHD 60p |
フルHD 1080/120p | |
寸法 | 約144 x 103 x 49mm |
質量 | 約710g |
その他の機能 | Wi-Fi内蔵(IEEE802.11b/g/n/a/ac) |
Bluetooth内蔵(Ver.5.0) | |
タッチパネル | |
バリアングル液晶 |
K&F Concept MD – NIK Z マウントアダプターの仕様
対応マウントレンズ | MINOLTA MDレンズ |
---|---|
対応マウントカメラ | Nikon Z カメラボディ |
サイズ | 約Φ68x34mm |
重量 | 137g |
材質 | 真鍮、アルミニウム合金 |
カラー | ブラック |
ミノルタについて
ミノルタは1928年に設立された日本の光学機器メーカーで、当初の名称は「日独写真機商店」でした。後に「千代田光学精工株式会社」となり、1962年に「ミノルタカメラ株式会社」に改名されました。同社は、カメラやレンズ、複写機、プリンターなど幅広い製品を製造し、特にカメラの分野で世界的に著名となりました。1958年には、「ミノルタオートコード」が登場し、自動露出計を内蔵した中判二眼レフカメラとして高い評価を受けました。また、1977年には世界初のカメラ内蔵式ピクチャープリント機能を持つ35mm一眼レフカメラ「XDシリーズ」を発表し、業界に革新をもたらしました。
1985年には、画期的なオートフォーカス一眼レフ「ミノルタα-7000」を発売し、カメラ技術の新たな基準を確立しました。このカメラは、世界初となるボディ内蔵型オートフォーカス機能を持ち、その後のデジタルカメラ時代にも受け継がれる技術基盤を作りました。2003年にはコニカ株式会社と合併して「コニカミノルタホールディングス株式会社」となり、さらに2006年にはカメラおよび写真フィルムの事業から撤退し、複写機やプリンター、医療機器などの分野に集中しました。
現在でも、ミノルタ製のカメラやレンズは中古市場で根強い人気を誇り、その高品質と信頼性で多くのカメラ愛好者から支持されています。カメラ市場からは撤退しましたが、その技術と設計哲学は、多くの現代のカメラメーカーにも影響を与え続けています。ミノルタの歴史は、日本の光学技術の発展に大きく寄与し、その名は今もなお語り継がれています。
詳しくは以下のサイトで、コニカミノルタの沿革について知ることができます。
K&F Concept について
K&F Conceptは、写真および映像機器のアクセサリーを製造・販売する中国の企業です。2011年に設立され、本社は深セン市に所在します。比較的新しいブランドながら、高品質とコストパフォーマンスの高い製品を提供し、急速に市場での存在感を高めています。主な製品ラインアップにはカメラフィルター、三脚、レンズアダプター、カメラバッグなどがあります。
カメラフィルターでは、NDフィルター、CPLフィルター、UVフィルターなどがあり、高品質な光学ガラスと多層コーティング技術を用いることでクリアでシャープな画像表現を実現しています。三脚は軽量かつ頑丈で、カーボンファイバーやアルミニウムを使用し、持ち運びやすさと耐久性を兼ね備えています。レンズアダプターも精密な設計と製造が施され、高い装着精度と耐久性を誇ります。カメラバッグは機能性とデザイン性が両立し、プロフェッショナルな撮影現場でも活躍します。
K&F Conceptは品質管理に厳格なポリシーを持ち、製品の設計から製造、出荷までの全工程で高い基準を維持しています。また、顧客からのフィードバックを重視し、製品の改良や新商品の開発に反映しています。環境への配慮も取り入れており、エコフレンドリーな素材の使用や廃棄物のリサイクルなどに取り組んでいます。
その革新性とコストパフォーマンスの高さから、多くの写真および映像愛好者に支持されるブランドであり、今後もさらに成長が期待されます。
「K&F Concept 日本」サイトは以下のリンクからいけます。
使ってみた感想
まず感じたのは、カメラボディ(710g)+マウントアダプタ(137g)+レンズ(305g)で、ある程度ズッシリときます。
それにプラス、SmallRigのカメラグリップ(102g)になりました。
合計で「1254g」です。
特に最近は「Nikon Z fc」(445g)に、コンパクトな中華製レンズなどを使っていたので、その重量を感じることになりました。
ボディやレンズが重くなると、グリップを付けたくなる、でもその分重くなるというジレンマ。
これくらいの重さは、普通と言ってしまえばそれまでですが、気軽なスナップ撮影としては、軽視できませんね。
お使いのカメラやマウントアダプタによっては、軽くなる組み合わせもあります。
このレンズ(1973年製)より新しいモデルは、プラスチックを使ったりと軽量化が図られているようです。
外観
装着した見た目はこんな感じです。
マウントアダプタがなければ、コンパクトな組み合わせなのになと思ってしまいました。
こちらのレンズは、絞りリングがカメラ側、フォーカスリングが先になっています。
絞りリングはクリック感があり、感触がいいです。
フォーカスリングはトルク感がちゃんとありました。
やはり、Z f には、こういったオールドレンズがマッチしますね。
横から見ると、レンズの長さも、カメラと一体になって、それほど長くは感じませんでした。
ただ、コンパクトなサイズとは言えないかもしれません。
使っているカバン、ストラップ
最近、私は「K&F Concept」のカメラバッグを使っています。
Zfは、Zfcよりも大きいので、カメラバッグの3分割の仕切りを2:1にして収めています。このレンズが付いた状態で、しっかりと収納できるので問題ないかと思います。
近所の散歩でカメラを持ち歩くときは、ハンドストラップに付け替えています。
常時、アンカーリンクはカメラに付けているので、その時の気分でストラップを交換できるのは嬉しいですね。
このハンドストラップは最初、硬かったですが、オイルをつけたりしながら、揉んでいると柔らかくなってきました。
Zf はバリアングル液晶になっており、液晶を開けた時にストラップがあると邪魔になることがあります。ハンドストラップなら、片側だけにストラップを取り付けるので、液晶の邪魔にならないところがいいですね。
試し撮り
Z f を購入した理由も昔懐かしノスタルジーの部分がありましたので、レンズもイメージに合っていいと思います。
私がよく撮影する被写体は、もちろん愛犬チワワの「そら君」なのですが、それ以外にもSNSでアップするようなテーブルフォトもよく撮ります
最短撮影距離が 50cm で、最近のカメラのようには寄れませんが、料理や、小物をとることにも使えそうです。
生活感が出ていてすみません。
ピンともしっかり合わせれば、シャープに写る印象です。
愛犬を撮ってみた
わかっていたことでしたが、ペットとMF(マニュアルフォーカス)はとても大変でした。
特に、それ程、明るくない室内で走り回るペットを撮るには、ある程度、シャッター速度も欲しいので、絞りを開放F1.4 にして薄いピント面にフォーカスすることは、かなり時間がかかりました。
ただ、時間と共に習得していくと、ピント合わせも速くなってゆき、これは、これで面白い趣味だと思い始めました。
50mmのレンズですので、日常の切り取りに適していると思います。
初めのうちは、撮れる画が、ピントを外したものが量産されるのですが、カメラを操作しているんだという感覚が楽しいです。
最近のミラーレス機には、マニュアルフォーカスでも、フォーカスピーキングの機能があるので、ピントがどこにあるかわかるのがいいですね。
今回は、撮影したデータをRAW現像して、直ぐにブログやSNSへ発信しています。
RAW現像しなくても、JPEG撮って出しでも、スマホに取り込んでから露出だけ調整してアップするといった運用もしています。
これくらいの距離まで近寄ることができます。
ガチピン写真が一枚もないのが残念ですが、ペット(チワワのそらちゃん)と、格闘しながら、徐々にスキルアップできればいいなと思っています。
風景を撮ってみた
ただ、レンズが変わるといつも思うことなのですが、画角や、最短撮影距離でどういう風に写るのか慣れないと、レンズの性能を引き出すには時間がかかっているだけかもしれません。
Z f とマニュアルレンズという組み合わせは、ノスタルジーな部分もありますが、楽しい体験になると思います。
いつもの田んぼ風景と、電車を撮影してみました。
オールドレンズらしい写りですね
できれば、もっとゴーストがハッキリ出ることを期待していたのですが、意外と逆光耐性がありました。
最近のクッキリ、はっきり、シャープな描写とは違った表現を体験することができます。
電車を撮ってみた
カスタムピクチャーコントロール
Z f に搭載されているピクチャーコントロールは「SD スタンダード」で、撮ることが多いのですが、今回は、カスタムピクチャーコントロールを使ってみました。
こちらのサイトで、カスタムピクチャーコントロールをダウンロードできますので、お気に入りのピクチャーコントロールを探されるのもいいと思います。
私は「Xpro2」というFUJIFILM風のピクチャーコントロールが気に入っています。
少しコントラストが強い傾向があるのかもしれません。
SNS等では、あまり暗い写真は好まれないと思いますので、少し明るく撮ればいい感じになるのではないでしょうか。
使ってみた感想のまとめ
今回、「MINOLTA MC ROKKOR-PG 50mm F1.4」を試してみたところ、その素晴らしさに驚かされました。このレンズは1973年に製造されたもので、歴史を感じる一方で、その品質は現代でも十分に通用するものです。私はNikon Z fにマウントアダプターを使用して装着しましたが、特に違和感なく使えました。50mmの標準画角は日常の撮影に非常に便利で、f/1.4という大口径のおかげで、暗い場所でも明るい写真が撮れます。
背景をぼかすことで、被写体が浮き上がるような立体感を得ることができました。また、このレンズの画質は、適度なシャープさと温かみのある色合いが魅力的です。
レンズ自体はしっかりとした金属製で、重さは305gとやや重めですが、その重量感が撮影する際の安定感を提供してくれます。「MADE IN JAPAN」の刻印も信頼感を高めてくれます。ただし、最短撮影距離が50cmとやや長いため、クローズアップ撮影には向きません。しかし、その欠点を補って余りあるほどの表現力がありました。
マニュアルフォーカスはデジタル時代においては珍しい体験になりますが、フォーカスピーキング機能を活用することで、正確なピント合わせができました。最初は慣れが必要ですが、その過程も楽しみの一つでした。撮影している間、オールドレンズならではの独特な操作感と画質の味わい深さに心から満足しました。
総じて、「MINOLTA MC ROKKOR-PG 50mm F1.4」は、オールドレンズの魅力を再発見させてくれる一品です。画質の良さはもちろん、操作する楽しさ、そして新しい撮影の発見が詰まったレンズであり、カメラ愛好者にとって非常に有用なアイテムだと思います。
良かった点、イマイチだった点
良かった点
- 虹色ゴーストが出てくれた(個体差がある)
- 意外とシャープに写ってくれる
- 開放F値が、f/1.4 と明るく、シャッター速度が稼げる
- 絞りと、マニュアルフォーカス(操作自体が楽しい体験になる)
- 価格がお手頃
- 懐かしいスタイルを楽しめる
- 私の生まれ年(1973年)のレンズ
イマイチだった点
- 小さいくコンパクトだが、そこそこ重い(305g)
- 最短撮影距離が 50cm と微妙に近づけない
おわりに
標準的な焦点距離なので、扱いやすく、私は、特に決まった焦点距離を使いたい時以外は、大体、50mmのレンズをつけています。
広く風景写真を撮るというよりも、フォーカスして切り取ると行った感じの使い方になると思います。
私は、Zf には、ファッション性も欲しかったので、このレンズとの見た目の相性はとても良かったと思いました。
もちろん、Zfc(APS-C)に付けて、75mm相当のレンズとして使うこともできますが、フルサイズで50mmという画角の方が、使い勝手がいいと思います。
あなたのバースディレンズが手に入って良かったね。
もう、半世紀前のレンズだけど、いい買い物をしたよ
レンズフィルターは 55mm を購入しました。
マウントアダプターは各マウント毎に販売されていますので、使うレンズとボディに合ったものを選んでください。
この記事がお役に立ちましたら幸いです。
では、また。
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