皆さん、こんにちは(こんばんは)、「大」(@oooohanamaru)」です。
今回は「ニコン NIKKOR-S・C Auto 50mm F1.4」をご紹介したいと思います。
ニコンの35mmフィルムカメラのレンズになりますので、Nikonのミラーレスカメラで使用するには、マウントアダプターを介して装着しています。
焦点距離が 50mmということで、標準画角のレンズになりますので、単焦点のオールドレンズの1本目として、最適な焦点距離ではないでしょうか。絞りf/1.4 と明るいレンズになっています。
このレンズは、程度にもよるけど1万円前後で買えるレンズだね。
このレンズを選んだ理由として、私の生まれ年(1973年)製造のレンズなんだよ。(Wikiでは、1972年となっていた)
もう半世紀以上前のレンズになるね。
はじめに
先ほども触れましたが、このニコンのレンズは、私の生まれ年(1973年)製造になるので、私のバースデーレンズとして購入しました。
先日、ミノルタのオールドレンズも、私の生まれ年(1973年)の物をレビューしました。
主にニコンのカメラを使っているので、今回はニコンのオールドレンズにしてみました。
オールドレンズを購入される場合、現行の新品レンズとは違い、生産が終わった中古しかないこと、個体差があること、状態の程度もそれぞれなので、当たり外れがあるかもしれませんので、自己責任でよろしくお願いします。
今回は、フルサイズミラーレス「Z f」に、ニコンの純正マウントアダプターを使って、このレンズを試してみたいと思います。
私が使用したのはこちらのニコン純正マウントアダプターです。
または、こちらの「FTZII」の方が新しいマウントアダプターになります。下部に出っ張りがなく、こちらの方がスマートに見えますね。
フルマニュアルで今回、オールドレンズを使いますので、電子接点のない社外マウントアダプタも価格が抑えられて、いいと思います。
Nikon Z f は、センサーサイズがフルサイズになりますので、「NIKON NIKKOR-S・C Auto 50mm F1.4」のレンズの焦点距離「50mm」のまま使用することができます。
オートフォーカスの純正レンズを1本買う値段で、オールドレンズが何本か買えますね。
値段は安いですが、しっかりとした作りになっていると思います。
さすが「MADE IN JAPAN」!
中華製の1万円前後のマニュアルレンズを買う代わりに、日本製のオールドレンズを買うという選択肢もありですね
厳密に、レンズにカビやクモリがあるかどうか判断できませんが、フォーカスリングや、絞りリングの回転もよく、見た目も綺麗でした。
明るくて、小さいレンズですが、金属の塊なので、重量は「340g」ほどあります。
現行のコンパクトなレンズは軽いので、ズッシリときますね。
ちなみに「Nikon NIKKOR Z 40mm f/2」は、170g です。(マウントなどが樹脂製だったりします)、「AF-S NIKKOR 50mm f/1.8G」は、185gです。
このレンズを購入した際、レンズキャップと、レンズ後蓋も付属していなかったので、別途購入しました。
仕様
「NIKON NIKKOR-S・C Auto 50mm F1.4」の仕様
型式 | ニコンFマウント(非Ai) |
---|---|
焦点距離 | 50mm |
レンズ構成 | 5群7枚 |
対応撮像画面 | フルサイズ |
フォーカス | MF(マニュアルフォーカス) |
最短撮影距離 | 0.6m |
絞り羽根枚数 | 7枚 |
最大絞り | f/1.4 |
最小絞り | f/16 |
フィルターサイズ | 52mm |
寸法 | 約Φ65 x 57mm(実測、カニ爪除く) |
質量 | 約340g |
「Nikon Z f」の仕様概要
レンズマウント | ニコン Z マウント |
有効画素数 | 2450万画素(総画素数2528万画素) |
センサーサイズ | フルサイズ/FXフォーマット |
ISO感度 | 100〜64000 |
シャッタースピード | 1/8000〜4秒(1ステップ) 1/8000〜30秒(1/3ステップ、撮影モードMでは900秒) |
高速連続撮影 | 約30コマ/秒(ハイスピードフレームキャプチャー+(C30)時の撮影速度で、JPEG [L]、NORMALに固定。推奨カードの使用時) |
約14コマ/秒(JPEGで高速連続撮影(拡張)時の最大撮影速度 | |
動画撮影 | 4K UHD 60p |
フルHD 1080/120p | |
寸法 | 約144 x 103 x 49mm |
質量 | 約710g |
その他の機能 | Wi-Fi内蔵(IEEE802.11b/g/n/a/ac) |
Bluetooth内蔵(Ver.5.0) | |
タッチパネル | |
バリアングル液晶 |
マウントアダプター FTZ の仕様
対応マウントレンズ | Nikon Fマウントレンズ |
---|---|
対応マウントカメラ | Nikon Z カメラボディ |
サイズ | 約Φ70x34mm(実測、突起部除く) |
重量 | 135g |
カラー | ブラック |
付属品 | ボディキャップ BF-1B 裏ぶた LF-N1 |
または、
ニコンについて
ニコンは1917年に設立された日本の光学機器メーカーで、正式名称は「株式会社ニコン」です。設立当初は「日本光学工業株式会社」としてスタートし、軍事用および産業用光学機器の製造を主に行っていました。第二次世界大戦後、民生用カメラ市場に進出し、1948年には同社初の35mmフィルムカメラ「ニコンI」を発売し、大成功を収めました。
1959年には、Fマウントを採用した一眼レフカメラ「ニコンF」を発売し、これはその後のニコンブランドの象徴的な存在となりました。ニコンFはプロフェッショナルカメラ市場で高評価を得て、報道写真や科学写真の分野で広く使用されました。以降、ニコンは一眼レフカメラ市場でリーダーシップを発揮し、オートフォーカス技術やデジタル技術の革新にも積極的でした。
1999年には、当時の最先端技術を結集させた一眼レフデジタルカメラ「ニコンD1」を発売し、これがデジタル一眼レフ市場での新たなスタンダードとなりました。このカメラは多くのプロフェッショナルフォトグラファーに愛用され、その後複数の後継モデルが登場しました。2007年には、35mmフルサイズセンサーを搭載したフラッグシップモデル「ニコンD3」が登場し、一連のDシリーズは業界標準の一つとなりました。
また、ニコンはスポーツ光学機器(双眼鏡や望遠鏡など)、顕微鏡、測量機器、半導体露光装置など、多岐にわたる光学機器も手掛けており、光学技術の最前線を走り続けています。特に半導体露光装置に関しては、世界でもトップクラスのシェアを誇ります。
2018年には、ミラーレスカメラ「ニコンZシリーズ」を導入し、ミラーレス市場への本格参入を果たしました。Zシリーズは、新しいZマウントシステムを採用し、より大口径で設計されており、光学性能の向上に寄与しています。これにより、従来の一眼レフカメラに匹敵する性能を持つミラーレスカメラを提供することが可能となりました。
ニコンの製品はその高い性能、耐久性、そして細部にわたる設計の精巧さで知られています。特に、フォトグラファーからの信頼は非常に厚く、多くのプロの現場で使用されています。また、ニコンはその企業理念として「信頼と創造」を掲げ、常に革新と伝統を融合させた製品作りを行ってきました。今後もその精神を持ち続け、新たな挑戦を続けていくことでしょう。
使ってみた感想
まず感じたのは、カメラボディ(710g)+マウントアダプタ(135g)+レンズ(340g)で、ある程度ズッシリときます。
それにプラス、SmallRigのカメラグリップ(102g)になりました。
合計で「約1287g」です。
特に最近は「Nikon Z fc」(445g)に、コンパクトな中華製レンズなどを使っていたので、その重量を感じることになりました。
ボディやレンズが重くなると、グリップを付けたくなる、でもその分重くなるというジレンマ。
これくらいの重さは、普通と言ってしまえばそれまでですが、気軽なスナップ撮影としては、軽視できませんね。
もう少しダイエットするには、ライカMマウントのアダプタとレンズとかになるのかな。それは辛い。
外観
装着した見た目はこんな感じです。
マウントアダプタがなければ、コンパクトな組み合わせなのになと思ってしまいました。
こちらのレンズは、絞りリングがカメラ側、フォーカスリングが先になっています。
絞りリングはクリック感があり、感触がいいです。
フォーカスリングは、あまりトルク感がありませんでした。個体差なのかな。
やはり、Z f には、こういったオールドレンズがマッチしますね。
横から見ると、レンズの長さも、カメラと一体になって、それほど長くは感じませんでした。
ただ、コンパクトなサイズとは言えないかもしれません。
使っているカバン、ストラップ
最近、私は「K&F Concept」のカメラバッグを使っています。
Zfは、Zfcよりも大きいので、カメラバッグの3分割の仕切りを2:1にして収めています。このレンズが付いた状態で、しっかりと収納できるので問題ないかと思います。
近所の散歩でカメラを持ち歩くときは、ハンドストラップを使うことが多いですが、私はショルダーストラップで斜め掛けにするのも好きです。
常時、アンカーリンクはカメラに付けているので、その時の気分でストラップを交換できるのは嬉しいですね。
自分の好きなストラップに、アンカーリンクスを付けて、簡単に取り替えができるようにしています。
アンカーリンクスを付けると、アンカーリンクス分(約7cm)x2で、約14cm長くなります。
ネックストラップだと、ショルダーストラップぐらいの長さになる感じです。
ストラップに長さ調節なない場合は注意です。
試し撮り
Z f を購入した理由も昔懐かしノスタルジーの部分がありましたので、レンズもイメージに合っていいと思います。
私がよく撮影する被写体は、もちろん愛犬チワワの「そら君」なのですが、それ以外にもSNSでアップするようなテーブルフォトもよく撮ります。
最短撮影距離が 60cm で、最近のレンズのようには寄れませんが、開放F1.4で撮ってみました。
私が思っているピント位置より下にピントが合ってしまいました。フォーカスピーキングを使っても、思った通りにガチピンにするには、練習が必要そうです。
生活感が出ていて、乱雑になっていますね。
とても、よくボケる感じです。開放で撮ると、シャープな写りというよりは、フワリとソフトな印象がありました。
愛犬を撮ってみた
わかっていたことでしたが、ペットとMF(マニュアルフォーカス)はとても大変でした。
特に、それ程、明るくない室内で走り回るペットを撮るには、ある程度、シャッター速度も欲しいので、絞りを開放F1.4 にして薄いピント面にフォーカスすることは、かなり時間がかかりました。
ただ、時間と共に習得していくと、ピント合わせも速くなってゆき、これは、これで面白い趣味だと思い始めました。
50mmのレンズですので、日常の切り取りに適していると思います。
初めのうちは、撮れる画が、ピントを外したものが量産されるのですが、カメラを操作しているんだという感覚が楽しいです。
最近のミラーレス機には、マニュアルフォーカスでも、フォーカスピーキングの機能があるので、ピントがどこにあるかわかるのがいいですね。
今回は、撮影したデータをRAW現像して、直ぐにブログやSNSへ発信しています。
RAW現像しなくても、JPEG撮って出しでも、スマホに取り込んでから露出だけ調整してアップするといった運用もしています。
これくらいの距離まで近寄ることができます。
ガチピン写真が一枚もないのが残念ですが、ペット(チワワのそらちゃん)と、格闘しながら、徐々にスキルアップできればいいなと思っています。
主に、開放F1.4 と F2.8 で撮っています。
周辺減光が見える写真はF1.4ですね。
風景を撮ってみた
ただ、レンズが変わるといつも思うことなのですが、画角や、最短撮影距離でどういう風に写るのか慣れないと、レンズの性能を引き出すには時間がかかっているだけかもしれません。
いつもの田んぼ風景と、電車を撮影してみました。
新しいレンズを試す時は、この風景の場所に立って、絞り、シャッタースピード、ISO感度の設定をしてから、微調整して行ってます。
絞りF1.4 では、とてもソフトな印象。周辺減光もしっかり出てます。
絞りF2.8
絞りF8 は、開放と比べるとシャープですね。
この農道も、開放F1.4で撮っています、かなりソフトな写りですね。
オールドレンズらしい写りですね
最近のクッキリ、はっきり、シャープな描写とは違った表現を体験することができます。
電車を撮ってみた
カスタムピクチャーコントロール
Z f に搭載されているピクチャーコントロールは「SD スタンダード」で、撮ることが多いのですが、今回は、カスタムピクチャーコントロールを使ってみました。
こちらのサイトで、カスタムピクチャーコントロールをダウンロードできますので、お気に入りのピクチャーコントロールを探されるのもいいと思います。
私は「Xpro2」というFUJIFILM風のピクチャーコントロールが気に入っています。
少しコントラストが強い傾向があるのかもしれません。
SNS等では、あまり暗い写真は好まれないと思いますので、少し明るく撮ればいい感じになるのではないでしょうか。
使ってみた感想のまとめ
「NIKKOR-S・C Auto 50mm F1.4」を使用しての感想は、まさにクラシックレンズならではの魅力を感じるものでした。このレンズは1973年製造の個体で、私の生まれ年に作られたという理由から購入しましたが、その選択は間違っていなかったと感じています。まず、このレンズのビルドクオリティに感嘆しました。小さいながらも340gと重量があり、金属の質感がしっかりと伝わってきます。「MADE IN JAPAN」と誇らしく刻印されたこのレンズには、現代のプラスチック主体のレンズにはない威厳を感じます。
使用感としては、フルマニュアル操作が求められるため、フォーカス合わせや絞り調整が一筋縄ではいかず、特に動き回るペットを撮影するのは挑戦的でした。しかし、マニュアル操作の楽しさや、ピントが合ったときの喜びはひとしおです。開放F1.4の明るさによるボケ感は抜群で、ソフトな描写が得られる一方、ある程度絞り込むとシャープな画が得られます。
一方で、オールドレンズならではの課題もあります。最短撮影距離が60cmと現代のレンズと比べて長く、テーブルフォトや近接撮影での限界を感じる場面も。それでも、その独特な色乗りや描写の味わいは現代のレンズでは味わえない体験を提供してくれました。
また、外観のクラシックなデザインも「Nikon Zf」と良い相性を見せ、見た目のバランスも抜群です。マウントアダプタを介しての使用となりますが、そのズッシリとした重量感も手に馴染む感じがありました。
総じて、このレンズは新しい価値を見つける楽しみを提供してくれます。安価でありながらも高い性能を誇り、クラシックと現代の融合を楽しむには打って付けの一本と言えるでしょう。このレンズを使うたびに、写真を撮ることの原点に立ち返る感覚になります。
良かった点、イマイチだった点
良かった点
- 輪郭がソフトに写る印象(絞ればシャープになる)
- 開放F値が、f/1.4 と明るく、シャッター速度が稼げる
- 絞りと、マニュアルフォーカス(操作自体が楽しい体験になる)
- 価格がお手頃
- 懐かしいスタイルを楽しめる
- 私の生まれ年(1973年)のレンズ
イマイチだった点
- 開放F1.4 のソフトさが許容できない人もいるかも
- 小さいくコンパクトだが、そこそこ重い(340g)
- 最短撮影距離が 60cm と微妙に近づけない
おわりに
標準的な焦点距離なので、扱いやすく、私は、特に決まった焦点距離を使いたい時以外は、大体、50mmのレンズをつけています。
広く風景写真を撮るというよりも、フォーカスして切り取ると行った感じの使い方になると思います。
私は、Zf には、ファッション性も欲しかったので、このレンズとの見た目の相性はとても良かったと思いました。
もちろん、Zfc(APS-C)に付けて、75mm相当のレンズとして使うこともできますが、フルサイズで50mmという画角の方が、使い勝手がいいと思います。
また、あなたのバースディレンズが手に入って良かったね。
半世紀前のレンズたちを集めて行きたい。
レンズフィルターは 52mm を購入しました。
この記事がお役に立ちましたら幸いです。
では、また。
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