皆さん、こんにちは(こんばんは)、「大」(@oooohanamaru)」です。
今回は「RICOH XR RIKENON 50mm F2」をご紹介したいと思います。
リコーの35mmフィルムカメラのレンズになりますので、Nikonのミラーレスカメラ「Zf」で使用するには、マウントアダプター(PENTAX K マウントからNikon Z マウント変換)を介して装着しています。
焦点距離が 50mmということで、標準画角のレンズになりますので、単焦点のオールドレンズの1本目として、最適な焦点距離ではないでしょうか。
このレンズは、程度にもよるけど5,000円程度で買えるレンズだね。
この初期モデルは、富岡光学製で、和製ズミクロンと呼ばれることもあるらしい。
富岡光学製のレンズや、ライカMズミクロンを所有していないから比較はできないね。
はじめに
私の誕生年(1973年)の焦点距離が50mmのオールドレンズを探していたのですが、
この2つのオールドレンズを使ってみて感じたのは、そこそこ重量があることでした。
・Nikon NIKKOR-S・C Auto 50mm F1.4 が 約340g
・MINOLTA MC ROKKOR-PG 50mm F1.4 が 約305g
重さが少しネックに感じて、写真を撮りに行く意欲がなくなったら嫌だなと思い、この2つのレンズよりも軽量なレンズを探してみました。
それが、今回のレンズ「RICOH XR RIKENON 50mm F2」になります。
その重量は、約204g という事で、100g以上軽い。
今回は、フルサイズミラーレスカメラ「Z f」に、マウントアダプターを使って、このレンズを試してみたいと思います。
オールドレンズを購入される場合、現行の新品レンズとは違い、生産が終わった中古しかないこと、個体差があること、状態の程度もそれぞれなので、当たり外れがあるかもしれませんので、自己責任でよろしくお願いします。
私が使用したのはこちらの K&F Concept のマウントアダプターです。
Nikon Z f は、センサーサイズがフルサイズになりますので、「RICOH XR RIKENON 50mm F2」のレンズの焦点距離「50mm」のまま使用することができます。
オートフォーカスの純正レンズを1本買う値段で、オールドレンズが何本か買えますね。
値段は安いですが、しっかりとした作りになっていると思います。
さすが「MADE IN JAPAN」!
中華製の1万円前後のマニュアルレンズを買う代わりに、日本製のオールドレンズを買うという選択肢もありですね
厳密に、レンズにカビやクモリがあるかどうか判断できませんが、フォーカスリングや、絞りリングの回転もよく、見た目も綺麗でした。
小さいレンズですが、金属製なので、重量は「204g」ほどあります。
現行のコンパクトなレンズは軽いですが、それに負けない軽さです。
ちなみに「Nikon NIKKOR Z 40mm f/2」は、170g です。(マウントなどが樹脂製だったりします)、「AF-S NIKKOR 50mm f/1.8G」は、185gです。
このレンズを購入した際、レンズキャップと、レンズ後蓋も付属していなかったので、別途購入しました。
仕様
「RICOH XR RIKENON 50mm F2」の仕様
型式 | PENTAX Kマウント |
---|---|
焦点距離 | 50mm |
レンズ構成 | 4群6枚 ダブルガウス型 |
対応撮像画面 | フルサイズ |
フォーカス | MF(マニュアルフォーカス) |
最短撮影距離 | 0.45m |
絞り羽根枚数 | 6枚 |
最大絞り | f/2 |
最小絞り | f/16 |
フィルターサイズ | 52mm |
寸法 | 約Φ63 x 47mm(実測) |
質量 | 約204g(実測) |
「Nikon Z f」の仕様概要
レンズマウント | ニコン Z マウント |
有効画素数 | 2450万画素(総画素数2528万画素) |
センサーサイズ | フルサイズ/FXフォーマット |
ISO感度 | 100〜64000 |
シャッタースピード | 1/8000〜4秒(1ステップ) 1/8000〜30秒(1/3ステップ、撮影モードMでは900秒) |
高速連続撮影 | 約30コマ/秒(ハイスピードフレームキャプチャー+(C30)時の撮影速度で、JPEG [L]、NORMALに固定。推奨カードの使用時) |
約14コマ/秒(JPEGで高速連続撮影(拡張)時の最大撮影速度 | |
動画撮影 | 4K UHD 60p |
フルHD 1080/120p | |
寸法 | 約144 x 103 x 49mm |
質量 | 約710g |
その他の機能 | Wi-Fi内蔵(IEEE802.11b/g/n/a/ac) |
Bluetooth内蔵(Ver.5.0) | |
タッチパネル | |
バリアングル液晶 |
K&F Concept マウントアダプター KF-PKZ の仕様
対応マウントレンズ | PENTAX K マウントレンズ |
---|---|
対応マウントカメラ | Nikon Z カメラボディ |
サイズ | 約Φ68x35mm(実測、突起部除く) |
重量 | 123g |
材質 | 真鍮、アルミニウム合金 |
カラー | ブラック |
付属品 | なし |
RIKENON(リケノン)について
リケノン(Rikenon)は、日本の光学機器メーカーであるリコー(Ricoh)が製造したカメラレンズのブランドです。リコーは1936年に設立され、70年代から80年代にかけて、35mm一眼レフカメラ市場に進出しました。この時代に、Rikenonブランドのレンズが多く生産されました。
リケノンレンズは、主にペンタックスKマウントを採用しており、多くのペンタックスカメラに取り付けることができます。一部のリケノンレンズは富岡光学(Tomioka Optical)製で、品質が高く、日本製の「和製ズミクロン」とも称されることがあります。特に、その描写性能とビルドクオリティは高く評価されています。
リケノンのラインナップには、多数の焦点距離と絞り値のバリエーションがあり、標準レンズから広角、望遠、マクロレンズまで多岐に渡ります。例えば、RICOH XR Rikenon 50mm F2は、その軽量かつコンパクトな設計が特徴で、クラシックなデザインと優れた光学性能を提供します。
これらのレンズは手頃な価格で入手できることが多く、新旧のカメラ愛好者にとって魅力的な選択肢となっています。ただし、オールドレンズならではの使用感や、MF(マニュアルフォーカス)の操作性が求められるため、現代のオートフォーカスレンズと比べて注意が必要です。
全体として、リケノンレンズは高い性能と独特な描写を提供する一方、ビンテージの魅力を持ち続けています。クラシックレンズのファンや、手頃な価格で高品質な写真撮影を楽しみたいユーザーにとって、リケノンは極めて魅力的なオプションです。
使ってみた感想
まず感じたのは、カメラボディ(710g)+マウントアダプタ(123g)+レンズ(204g)で、ある程度ズッシリときます。
それにプラス、SmallRigのカメラグリップ(102g)になりました。
合計で「約1139g」です。
特に最近は「Nikon Z fc」(445g)に、コンパクトな中華製レンズなどを使っていたので、その重量を感じることになりました。
仮に「Z fc」(445g)+マウントアダプター(123g)+レンズ(204g)だと、合計「772g」となります。
ボディやレンズが重くなると、グリップを付けたくなる、でもその分重くなるというジレンマ。
これくらいの重さは、普通と言ってしまえばそれまでですが、気軽なスナップ撮影としては、軽視できませんね。
もう少しダイエットするには、ライカMマウントのアダプタとレンズとかになるのかな。それは辛い。
外観
装着した見た目はこんな感じです。
マウントアダプタがなければ、コンパクトな組み合わせなのになと思ってしまいました。
こちらのレンズは、絞りリングがカメラ側、フォーカスリングが先になっています。
絞りリングはクリック感があり、感触がいいです。
フォーカスリングは、適度なトルク感がありました。中古なので個体差が出てくると思います。
やはり、Z f には、こういったオールドレンズがマッチしますね。
横から見ると、レンズの長さも、カメラと一体になって、それほど長くは感じませんでした。
ただ、コンパクトなサイズとは言えないかもしれません。
使っているカバン、ストラップ
最近、私は「K&F Concept」のカメラバッグを使っています。
Zfは、Zfcよりも大きいので、カメラバッグの3分割の仕切りを2:1にして収めています。このレンズが付いた状態で、しっかりと収納できるので問題ないかと思います。
近所の散歩でカメラを持ち歩くときは、ハンドストラップを使うことが多いですが、私はショルダーストラップで斜め掛けにするのも好きです。
常時、アンカーリンクはカメラに付けているので、その時の気分でストラップを交換できるのは嬉しいですね。
自分の好きなストラップに、アンカーリンクスを付けて、簡単に取り替えができるようにしています。
アンカーリンクスを付けると、アンカーリンクス分(約7cm)x2で、約14cm長くなります。
ネックストラップだと、ショルダーストラップぐらいの長さになる感じです。
ストラップに長さ調節なない場合は注意です。
試し撮り
Z f を購入した理由も昔懐かしノスタルジーの部分がありましたので、レンズもイメージに合っていいと思います。
私がよく撮影する被写体は、もちろん愛犬チワワの「そら君」なのですが、それ以外にもSNSでアップするようなテーブルフォトもよく撮ります。
最短撮影距離が 45cm で、標準画角のオールドレンズなので、最近のレンズのようには寄れませんが、開放F2で撮ってみました。
私が思っているよりも、ピントが合わせやすいと感じました。開放がF2だということもあるのかもしれません。
生活感が出ていて、乱雑になっていますね。
周辺減光もあります。
よくボケるという感じよりも。開放で撮っても、シャープな写りという印象がありました。
愛犬を撮ってみた
わかっていたことでしたが、ペットとMF(マニュアルフォーカス)はとても大変でした。
特に、それ程、明るくない室内で走り回るペットを撮るには、ある程度、シャッター速度も欲しいので、絞りをF2 や、F2.8 にして撮りましたが、意外と早く慣れました。
やはり最初の印象にあった、ピントが合わせやすいと感じた通りでした。
50mmのレンズですので、日常の切り取りに適していると思います。
初めのうちは、撮れる画が、ピントを外したものが量産されるのですが、カメラを操作しているんだという感覚が楽しいです。
そこはデジタルのいいところで、たくさん撮って、いい写真を残せばいいので、気が楽です。
最近のミラーレス機には、マニュアルフォーカスでも、フォーカスピーキングの機能があるので、ピントがどこにあるかわかるのがいいですね。
今回は、撮影したデータをRAW現像して、直ぐにブログやSNSへ発信しています。
RAW現像しなくても、JPEG撮って出しでも、スマホに取り込んでから露出だけ調整してアップするといった運用もしています。
これくらいの距離まで近寄ることができます。
ガチピン写真が一枚もないのが残念ですが、ペット(チワワのそらちゃん)と、格闘しながら、徐々にスキルアップできればいいなと思っています。
主に、開放F2 と F2.8 で撮っています。
周辺減光が目立つ写真は開放F2 で撮ったものですね。
風景を撮ってみた
ただ、レンズが変わるといつも思うことなのですが、画角や、最短撮影距離、無限遠でどういう風に写るのか慣れないと、レンズの性能を引き出すには時間がかかっているだけかもしれません。
いつもの田んぼ風景と、電車を撮影してみました。
新しいレンズを試す時は、この風景の場所に立って、絞り、シャッタースピード、ISO感度の設定をしてから、微調整して行ってます。
絞りF2 で、無限遠で撮った写真です。とてもソフトな印象。周辺減光もしっかり出てます。
近接撮影では、シャープな印象があったのですが、少し甘い感じに写りました。
同じ場所の夕焼け、少し絞っています。
逆光時、フレアで白っぽく写りました。
このレンズの特性なのか、レンズにクモリがあるからなのか。
でも、こんな感じのフレアは好きです。
ゴーストも少し出ました。
オールドレンズらしい写りですね。
最近のクッキリ、はっきり、シャープな描写とは違った表現を体験することができます。
意外と逆光が気持ちいいと感じました。
電車を撮ってみた
カスタムピクチャーコントロール
Z f に搭載されているピクチャーコントロールは「SD スタンダード」で、撮ることが多いのですが、今回は、カスタムピクチャーコントロールを使ってみました。
こちらのサイトで、カスタムピクチャーコントロールをダウンロードできますので、お気に入りのピクチャーコントロールを探されるのもいいと思います。
私は「Xpro2」というFUJIFILM風のピクチャーコントロールが気に入っています。
少しコントラストが強く、彩度が低い感じに写ります。
SNS等では、あまり暗い写真は好まれないと思いますので、少し明るく撮ればいい感じになるのではないでしょうか。
RAW現像することが前提であれば、撮影時は好みのピクチャーコントロールを使って、後で変更することもできます。
使ってみた感想のまとめ
RICOH XR RIKENON 50mm F2を使ってみて感想をまとめると、このレンズはその軽量さがまず大きな魅力です。
約204gと、他のオールドレンズに比べて軽量で持ち運びがしやすく、撮影の意欲が下がることもありません。
ニコンZfにペンタックスKマウントから変換アダプターを使い装着しましたが、適度な重さで手に馴染む感触がありました。
装着した見た目もクラシックなデザインで、カメラボディとよく調和します。
操作感としては、絞りリングとフォーカスリングのクリック感とトルク感が心地良く、マニュアルフォーカスでもピント合わせがしやすいと感じました。
実際の撮影では、開放F2の明るさとボケ感に満足し、周辺減光などもオールドレンズ特有の味として楽しむことができました。
特に愛犬の撮影やテーブルフォト、風景写真など、さまざまなシーンでその良さを実感できました。
手ごろな価格で入手しやすく、日本製のしっかりとした作りも評価ポイントです。
総じて、クラシックレンズの魅力を堪能でき、実用性も兼ね備えた一本だと思います。
良かった点、イマイチだった点
良かった点
- 軽量・コンパクト(カメラを持ち出すことが、億劫にならない)
- 最短撮影距離が 45cm と近づける
- 開放F2からシャープに写る印象
- 開放F値が、f/2 と明るく、シャッター速度が稼げる
- 絞りと、マニュアルフォーカス(操作自体が楽しい体験になる)
- 価格がお手頃
- 懐かしいスタイルを楽しめる
イマイチだった点
- 無限遠での描写が緩い感じがした
おわりに
標準的な焦点距離なので、扱いやすく、私は、特に決まった焦点距離を使いたい時以外は、大体、50mmのレンズをつけています。
広く風景写真を撮るというよりも、フォーカスして切り取ると行った感じの使い方になると思います。
私は、Zf には、ファッション性も欲しかったので、このレンズとの見た目の相性はとても良かったと思いました。
もちろん、Zfc(APS-C)に付けて、75mm相当のレンズとして使うこともできますね。マイクロフォーサーズなら、100mm相当のレンズになります。
軽量(204g)・コンパクトなのはいいよね
カメラを持ち出す時に、重いからやめておこうという億劫さから解放されたよ
レンズフィルターは 52mm を購入しました。
この記事がお役に立ちましたら幸いです。
では、また。
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