皆さん、こんにちは(こんばんは)、「大」(@oooohanamaru)」です。
データのバックアップと冗長性は重要で、環境によってはデータ損失のリスクを最小限に抑えるための手段として、Macのディスクユーティリティを用いてRAID 1(ミラーリング)の設定を検討する方もおられるのではないでしょうか。
この記事では、Macにおける「ディスクユーティリティ」の使用方法を解説し、ミラーリングされたディスクセットの作成手順を詳細に説明します。
これにより、二つのディスクが同じデータを保持する仕組みを設定し、一方のドライブに障害が発生した場合でもデータが失われることなく保護されるようになります。
はじめに
Mac に外付けSSDを付けて、RAID1(ミラーリング)の設定をするんだね
そうなんだよ。iCloud の 2TB を契約でサブスクしてたんだけど、節約のために自宅のMacにRAIDを組むことにしたよ。
QNAP の NAS(ネットワークアタッチトストレージ)を使っていたのですが、案外HDDの健康状態が悪くなるたびに、HDDを買わないといけないのも出費でした。
それなら、HDDのメンテナンス分の費用で、アップルのiCloudにデータを保存した方が安全かなと思い、サブスクをしていたのですが、毎月2Tで1,300円は辛いなと思い、それなら、M1 Mac mini が自宅のファイルサーバになっているので、そのサーバーでRAIDを組むことにしました。
SSDはHDDより寿命が長いと言われているので、今回は、1TB のSSD x 2枚でRAIDを組むことにしました。
RAID1(ミラーリング)とは
RAID1、別名ミラーリングとは、データの冗長性と可用性を向上させるためにデータを二つ以上のディスクに同時にコピー(ミラーリング)するストレージ技術の一種です。
この方式では、主に二つのディスクを使用し、一方のディスクに保存されたデータがもう一方のディスクにも完全に同じ形で保存されます。
このため、もし一つのディスクが故障してももう一つのディスクにデータが残っているので、データの損失リスクを大幅に軽減し、システムを迅速に復旧させることが可能です。
RAID1の主な特徴:
- データの冗長性: 同じデータが複数のディスクに保存されるため、ディスクが故障してもデータが失われる可能性が低くなります。
- 読み取り性能の向上: データが複数のディスクに存在するため、読み取り要求が分散され、高速にデータにアクセスできることがあります。
- 書き込み性能: データを二つのディスクに書き込む必要があるため、書き込み性能は単一のディスクを使う場合に比べて半分になる可能性があります。
- コストと容量: RAID1はディスクの容量を効率的に使用しません。なぜなら、保存可能な総データ量は使用されるディスクの容量の半分に限定されるからです。
RAID1の使用場面
RAID1は、データの可用性と冗長性が非常に重要である環境に適しています。例えば、重要なデータベースサーバーやファイルサーバーなど、データ故障時のリスクを最小限に抑える必要がある場面で用いられます。
RAID1はそのシンプルさと、データ保護に関して高い信頼性を提供することから、多くのビジネスで広く採用されています。しかし、ディスクの使用効率やコスト、書き込み性能の低下を考慮する必要があります。適切な使用環境と要件に基づいて、RAID1の構築を検討することが重要です。
作業環境
- M1 Mac mini
- macOS Sonoma 14.5
Macのディスクユーティリティを使って簡単設定
「アプリケーション」ー「ユーティリティ」にある「ディスクユーティリティ」を起動します。
上画像はすでに、SSDx2枚をUSB接続してある状態です。
ディスクユーティリティのメニューから「ファイル」ー「RAIDアシスタント」をクリックします。
「RAIDタイプを選択」で、ミラーリング(RAID1)を選択し、「次へ」をクリックします。
「ディスクの選択」というウィンドウが開きますので、RAID1を組むディスクを選択し、「次へ」をクリックします。
「プロパティを設定」するウィンドウが開きますので、適当な名前を付け、後はデフォルトの状態でいいと思います。
RAID1が組み上がった後で、フォーマットし直すことができますので、ここではどのタイプを選んでも大丈夫です。
もう一度、選択しているディスクに間違いはないか確認し、間違いがなければ、ボタン「作成」をクリックします。
数分で、RAIDの作成が完了します。ボタン「完了」をクリックします。
ディスクユーティリティの始めのウィンドウに戻ります。
RAIDセットとして先ほど作成したディスクセットができていることが確認できます。
RAID1の作成手順は以上になります。
フォーマットをする場合は、ウィンドウ上部のアイコン「消去」から行うことができます。
選択できるフォーマット形式は以下のようになります。
私の環境は、主にMacなので、「Mac OS拡張(ジャーナリング)」を選択しました。
APFS と Mac OS拡張(ジャーナリング)との違い
APFS と Mac OS拡張(ジャーナリング)との違い
Appleが提供する2つのファイルシステム、APFS(Apple File System)とMac OS拡張(ジャーナリング)、通称 **HFS+**は、Macのストレージの管理に用いられていますが、その設計と機能には顕著な違いがあります。
APFSの特徴
- 最適化されたストレージ: APFSはSSDやフラッシュドライブで使用するために設計されており、これらのデバイス上で最高のパフォーマンスを発揮します。
- スペースの効率的な使用: ファイルのコピーやスナップショットを作成する際に追加のディスクスペースを消費せず、効率的にデータを扱うことができます。
- 強化されたデータ整合性: メタデータの書き込みにチェックサムを使用し、データの破損リスクを減少させます。
- 暗号化: 包括的な暗号化オプションを提供し、個別のファイルレベルまたはディスク全体を暗号化することができます。
Mac OS拡張(ジャーナリング)の特徴
- 広範な互換性: 長年にわたって使用されており、以前のmacOSバージョンとの互換性を持っています。
- ジャーナリング機能: システムのクラッシュや電源断等の際にデータの整合性を保持するためのジャーナリング機能を提供します。
- 磁気ドライブに適した設計: 従来型のHDD(ハードディスクドライブ)に最適化されており、これらのデバイス上で良好に機能します。
選択すべきファイルシステムは?
選択するファイルシステムは主に使用しているデバイスの種類と、必要とする機能によります。今回の様に、SSDを使用しており、高速なアクセス速度や高度なデータ保護機能を求める場合はAPFSが適しています。一方で、旧式のMacや広範な互換性が必要な場合は**Mac OS拡張(ジャーナリング)**を選ぶこともできます。
おわりに
なんか、設定するの簡単だったね。
そうだね。2台のSSDをRAID1(ミラーリング)できたので、少しは安全性が高まったかな。
今回は、予算の関係で1TBの容量になりましたが、もう少し容量が多くてもよかったかもしれない。その辺りは、使用容量と、お財布とのご相談になりますね。
最近は写真や動画を溜めておく方が、たくさんいらっしゃると思いますが、今回の方法でRAID1(ミラーリング)すれば、多少の安全性が確保できると思います。
できれば、その他にもバックアップをとっておくとより安全ですね。ただどこまでバックアップ体制が取れるかについても、やはりお財布とのご相談になりそうですね。
この記事がお役に立ちましたら幸いです。
では、また。
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