皆さん、こんにちは(こんばんは)、「大」(@oooohanamaru)」です。
今回は「MINOLTA MC W.ROKKOR-SG 28mm F3.5」をご紹介したいと思います。
ミノルタのフィルムカメラのレンズになりますので、Nikonのカメラで使用するには、マウントアダプターを介して装着しています。
焦点距離が 28mmということで、広角のレンズになりますので、「50mm」や「35mm」単焦点のオールドレンズに慣れたら、試してみるのに最適な焦点距離ではないでしょうか。
絞りf/3.5 と単焦点レンズとしては、それほど明るくはありませんが、ボケが必要がないシチュエーションでの利用としては、お求めやすい価格で手に入るレンズだと思います。
28mmは、標準的な35mmレンズより広角のレンズになるね。
焦点距離が28mmということで、スマホカメラの画角に近い感じかな。
スマホカメラに慣れていると、使い勝手がいいかもしれないね。
以下のアフィリエイトリンクから商品を探すこともできますが、ヤフオクなどで探すのもいいかもしれません。
私は、オールドレンズにあまりお金をかけたくないので、レンズフィルターも安いものを選んでいます。
はじめに
ミノルタのオールドレンズが好きで、今回のレンズは祖父から譲り受けた物になります。
1969年に発売されたモデルだと思われ、私が生まれる(1973年)前のレンズになりますね。
このレンズを最初に紹介せずに、色々と他のミノルタレンズをブログの記事にしていたのは、初めて使った時に、ちょっと重いな、あまり寄れないなと印象があって、後回しになってしまったレンズになります。
私のバースデーレンズ(1973年)のレビューは、こちらの記事もご覧ください。
他、ミノルタレンズのレビュー記事
オールドレンズを購入される場合、現行の新品レンズとは違い、生産が終わった中古しかないこと、個体差があること、状態の程度もそれぞれなので、当たり外れがあるかもしれませんので、自己責任でよろしくお願いします。
使用するカメラ、マウントアダプター
今回は、フルサイズミラーレス「Z f」にマウントアダプターを使って、このレンズを試してみたいと思います。
Nikon Z f は、センサーサイズがフルサイズになりますので、「MINOLTA MC W.ROKKOR-SG 28mm F3.5」のレンズの焦点距離「28mm」のまま使用することができます。
Nikon Z fc の場合はセンサーサイズが、APS-C ですので、35mm版換算で、42mm相当の焦点距離で使用できます。
ちなみに、Zfcに装着するとこんな感じ。
どうでしょうか?案外、見た目にもしっくりきました。
今回紹介するレンズの紹介
今回紹介するオールドレンズは、「MINOLTA MC W.ROKKOR-SG 28mm F3.5」になります。
オートフォーカスの純正レンズを1本買う値段で、オールドレンズが何本も買えてしまうようなレンズですが、金属製で、しっかりとした作りでした。
1969年頃に発売されたレンズで、55年前(現時点2024年)のものになるようです。
それでも、いまだに使えるなんて、さすが「MADE IN JAPAN」!
厳密に、レンズにカビやクモリがあるかどうか判断できませんが、フォーカスリングや、絞りリングの回転もよく、外観の見た目も綺麗でした。
この辺りは、金額とのトレードオフになりますね。
絞りリングはクリック感があります。
明るくて、小さいレンズですが、金属製のパーツが使われており、重量は「252g」ほどになります。
現行のコンパクトなレンズは軽いですが、そこまでの軽さはないレンズになります。
ちなみに「Nikon NIKKOR Z 40mm f/2」は、170g です。(マウントなどが樹脂製だったりします)、「AF-S NIKKOR 50mm f/1.8G」は、185gです。
このレンズを購入した際、レンズキャップも後キャップも付属していなかったので、別途購入しました。
特にメーカーなど気にならない方は、この 55mm のキャップで十分だと思います。
仕様
「MINOLTA MC W.ROKKOR-SG 28mm F3.5」の仕様
型式 | ミノルタSR(MC/MDマウント) |
---|---|
焦点距離 | 28mm |
レンズ構成 | 7群7枚 |
対応撮像画面 | フルサイズ |
フォーカス | MF(マニュアルフォーカス) |
最短撮影距離 | 0.60m |
絞り羽根枚数 | 6枚 |
最大絞り | f/3.5 |
最小絞り | f/16 |
フィルターサイズ | 55mm |
寸法 | 約Φ63 x 45mm(実測) |
質量 | 約252g(実測) |
「Nikon Z f」の仕様概要
レンズマウント | ニコン Z マウント |
有効画素数 | 2450万画素(総画素数2528万画素) |
センサーサイズ | フルサイズ/FXフォーマット |
ISO感度 | 100〜64000 |
高速連続撮影 | 約30コマ/秒(ハイスピードフレームキャプチャー+(C30)時の撮影速度で、JPEG [L]、NORMALに固定。推奨カードの使用時) |
約14コマ/秒(JPEGで高速連続撮影(拡張)時の最大撮影速度 | |
動画撮影 | 4K UHD 60p |
フルHD 1080/120p | |
寸法 | 約144 x 103 x 49mm |
質量 | 約710g |
その他の機能 | Wi-Fi内蔵(IEEE802.11b/g/n/a/ac) |
Bluetooth内蔵(Ver.5.0) | |
タッチパネル | |
バリアングル液晶 |
K&F Concept MD – NIK Z マウントアダプターの仕様
対応マウントレンズ | MINOLTA MDレンズ |
---|---|
対応マウントカメラ | Nikon Z カメラボディ |
サイズ | 約Φ68x34mm |
重量 | 137g |
材質 | 真鍮、アルミニウム合金 |
カラー | ブラック |
ミノルタについて
ミノルタは1928年に設立された日本の光学機器メーカーで、当初の名称は「日独写真機商店」でした。後に「千代田光学精工株式会社」となり、1962年に「ミノルタカメラ株式会社」に改名されました。同社は、カメラやレンズ、複写機、プリンターなど幅広い製品を製造し、特にカメラの分野で世界的に著名となりました。1958年には、「ミノルタオートコード」が登場し、自動露出計を内蔵した中判二眼レフカメラとして高い評価を受けました。また、1977年には世界初のカメラ内蔵式ピクチャープリント機能を持つ35mm一眼レフカメラ「XDシリーズ」を発表し、業界に革新をもたらしました。
1985年には、画期的なオートフォーカス一眼レフ「ミノルタα-7000」を発売し、カメラ技術の新たな基準を確立しました。このカメラは、世界初となるボディ内蔵型オートフォーカス機能を持ち、その後のデジタルカメラ時代にも受け継がれる技術基盤を作りました。2003年にはコニカ株式会社と合併して「コニカミノルタホールディングス株式会社」となり、さらに2006年にはカメラおよび写真フィルムの事業から撤退し、複写機やプリンター、医療機器などの分野に集中しました。
現在でも、ミノルタ製のカメラやレンズは中古市場で根強い人気を誇り、その高品質と信頼性で多くのカメラ愛好者から支持されています。カメラ市場からは撤退しましたが、その技術と設計哲学は、多くの現代のカメラメーカーにも影響を与え続けています。ミノルタの歴史は、日本の光学技術の発展に大きく寄与し、その名は今もなお語り継がれています。
詳しくは以下のサイトで、コニカミノルタの沿革について知ることができます。
K&F Concept について
K&F Conceptは、写真および映像機器のアクセサリーを製造・販売する中国の企業です。2011年に設立され、本社は深セン市に所在します。比較的新しいブランドながら、高品質とコストパフォーマンスの高い製品を提供し、急速に市場での存在感を高めています。主な製品ラインアップにはカメラフィルター、三脚、レンズアダプター、カメラバッグなどがあります。
カメラフィルターでは、NDフィルター、CPLフィルター、UVフィルターなどがあり、高品質な光学ガラスと多層コーティング技術を用いることでクリアでシャープな画像表現を実現しています。三脚は軽量かつ頑丈で、カーボンファイバーやアルミニウムを使用し、持ち運びやすさと耐久性を兼ね備えています。レンズアダプターも精密な設計と製造が施され、高い装着精度と耐久性を誇ります。カメラバッグは機能性とデザイン性が両立し、プロフェッショナルな撮影現場でも活躍します。
K&F Conceptは品質管理に厳格なポリシーを持ち、製品の設計から製造、出荷までの全工程で高い基準を維持しています。また、顧客からのフィードバックを重視し、製品の改良や新商品の開発に反映しています。環境への配慮も取り入れており、エコフレンドリーな素材の使用や廃棄物のリサイクルなどに取り組んでいます。
その革新性とコストパフォーマンスの高さから、多くの写真および映像愛好者に支持されるブランドであり、今後もさらに成長が期待されます。
「K&F Concept 日本」サイトは以下のリンクからいけます。
使ってみた感想
まず感じたのは、カメラボディ(710g)+マウントアダプタ(137g)+レンズ(252g)で、ある程度ズッシリときます。
それにプラス、SmallRigのカメラグリップ(102g)になりました。
合計で「1201g」です。
特に最近は「Nikon Z fc」(445g)に、コンパクトな中華製レンズなどを使っていたので、その重量を感じることになりました。
ボディやレンズが重くなると、グリップを付けたくなる、でもその分重くなるというジレンマ。
これくらいの重さは、普通と言ってしまえばそれまでですが、気軽なスナップ撮影としては、軽視できませんね。
お使いのカメラボディやマウントアダプタによっては、軽くなる組み合わせもあります。
外観
装着した見た目はこんな感じです。
レンズ自体はコンパクトなので、マウントアダプタを介しても、それほど長くはなりませんでした。
こちらのレンズは、絞りリングがカメラ側、フォーカスリングが先になっています。
絞りリングはクリック感があり、感触がいいです。
フォーカスリングはトルク感がちゃんとありました。
やはり、Z f には、こういったオールドレンズがマッチしますね。
Z f がオールドカメラ風デザインですが、やはり、この時代のレンズと比べると、今風ですね。
レンズフィルターや、キャップをつけるともう少しレンズが長くなってしまいますが、仕方ないですね。
使っているカバン、ストラップ
最近、私は「HAKUBA カメラバッグ Chululu レニュー フラップショルダーバッグM オリーブ」を使っています。
とても軽いバッグで、この記事で紹介しているカメラ(Zf)にレンズを装着した状態で収納できます。
私はこの他に、一緒にiPad miniも収納しています。
カメラストラップは、ネックストラップや、ショルダーストラップ、ハンドストラップなど、使い分けたいので、アンカーリンクスをストラップに装着して、気軽に交換できるようにしています。
自宅に帰ったら、ストラップを外し、また外出時に好みのストラップをつけるというような運用をしています。
ちなみに、このハンドストラップは「ONA」というブランドの「The Kyoto」というものです。
Zf はバリアングル液晶になっており、液晶を開けた時にストラップがあると邪魔になることがあります。ハンドストラップなら、片側だけにストラップを取り付けるので、液晶の邪魔にならないところがいいですね。
試し撮り
Z f を購入した理由も昔懐かしノスタルジーの部分がありましたので、レンズもイメージに合っていいと思います。
私がよく撮影する被写体は、もちろん愛犬チワワの「そら君」です。それ以外にもSNSでアップするようなテーブルフォトもよく撮りますが、今回は近づくことができませんでした。
最短撮影距離が 60cm と言うことで、この写真ぐらいの写りになります。寄れるとは言えませんね。
生活感が出ていてすみません。
開放F3.5では、周辺減光がありました。
愛犬を撮ってみた
初めてのマニュアルフォーカスですと、最初は、ペットとMF(マニュアルフォーカス)はとても大変だと思います。
特に、それ程、明るくない室内で走り回るペットを撮るには、ある程度、シャッター速度も欲しいので、絞りを開放F3.5 にしておりますが、このレンズの特徴でしょうか被写界深度が深く、どこにガチピンがきているのかわかりにくかったです。
ただ、時間と共に習得していくと、ピント合わせも速くなってゆき、これは、これで面白い趣味だと思い始めました。
今回は、ピンとがハズレが量産されてしまいました。
最近のミラーレス機には、マニュアルフォーカスでも、フォーカスピーキングの機能があるので、ピントがどこにあるかわかるのですが、どこに当たっているのか分かりにくく、フォーカスピーキングの中のガチピンを探るのも楽しいです。
今回も、撮影したデータをRAW現像(JPEG出力)して、直ぐにブログやSNSへ発信しています。
RAW現像しなくても、JPEG撮って出しでも、スマホに取り込んでから露出だけ調整してアップするといった運用もしています。
トリミングはしていませんが、これくらいの距離まで近寄ることができます。
ガチピン写真が一枚もないのが残念ですが、ペット(チワワのそらちゃん)と、格闘しながら、徐々にスキルアップできればいいなと思っています。
この日は、あまり「そらちゃん」が寄ってきてくれなくて、部屋をウロウロしている写真がたくさん撮れました。
寄ってきてくれても、最短撮影距離 60cm なので、どちらにしろ寄れないのですが。
ピントを外した(外れてしまった失敗)写真もいい味があるかな。
風景を撮ってみた
Z f とマニュアルレンズという組み合わせは、ノスタルジーな部分もありますが、楽しい体験になると思います。
いつもの田んぼ風景と、電車を撮影してみました。
盛大に歪んでおりますが、広角オールドレンズなのでいいかなと個人的には思います。
私のセンスというか、技量というか、そういったものを試されるんだろうなという感じの写真。
あまり特徴的なものがなくて、ぼんやりした感じの写りと構図ですね。
マニュアルでの操作に慣れてくると、オールドレンズを使っているという事を忘れてしまいます。
逆光、反逆光はゴースト、フレアが出て、私好みの写り方だったので良かったです。
電車を撮ってみた
RAW現像でJPEGに変換しただけです。
撮った時に暗く写ってしまっても、それはそれで味になるかなと思っています。
この電車の写真は、全てレンズのフォーカスを無限遠に合わせて撮っています。
この電車の写真は、なんとなくボヤけた写りになってしまいました。
もう少し練習が必要そうです。
カスタムピクチャーコントロール
Z f に搭載されているピクチャーコントロールは「SD スタンダード」で、撮ることが多いのですが、今回は、カスタムピクチャーコントロールも使ってみました。
こちらのサイトで、カスタムピクチャーコントロールをダウンロードできますので、お気に入りのピクチャーコントロールを探されるのもいいと思います。
私は「Xpro2」というFUJIFILM風のピクチャーコントロールが気に入っています。
少しコントラストが強い傾向があるのかもしれません。
SNS等では、あまり暗い写真は好まれないかもしれないので、少し明るく撮ればいい感じになるのではないでしょうか。
RAW現像することが前提であれば、撮影時は好みのピクチャーコントロールを使って、後で変更することもできます。
Nikon Z f の撮影モード「B&W」でモノクロ撮影もよくしています。
使ってみた感想のまとめ
「MINOLTA MC W.ROKKOR-SG 28mm F3.5」を実際に使用してみた感想をお伝えします。
このレンズは、1960年代後半に製造されていたレンズですが、そのクラシカルなデザインと性能は今でも魅力的です。Nikon Zマウントのマニュアル中華レンズよりも、お求めやすい値段で売られています。
この時代に作られたミノルタのレンズは金属パーツが多く使われており、小さくてコンパクトですが、最初に感じたのは、思ったよりしっかりした物だと思いました。手に持った際の適度な重みです。これによって、セッティングや撮影中の安定感が増し、高い安心感を得られました。
フォーカスリングの操作感は極めてスムーズであり、マニュアルフォーカスの楽しみを存分に味わうことができます。絞りリングもクリックストップがあり、正確に絞り値を設定することができるのが嬉しいポイントです。
デジタルカメラに装着する場合でも、アダプターを介して問題なく使用できました。特にNikon Zfとの組み合わせはバランスが良く、見た目もスタイリッシュです。
焦点距離28mmは標準的な広角レンズで、風景や、スナップ写真などの撮影に向いていると思います。
開放f/3.5 は、どちらかと言えば単焦点では暗いレンズかなと思います。
祖父がこのレンズで風景写真や家族写真(みんなで並んで撮る)を撮ることを好む人だったので、丁度、いい画角だったのだと思います。
ただし、オールドレンズ特有の特性として、逆光耐性が現代のレンズと比べて弱い部分があります。直射日光を受けるとフレアやゴーストが発生することがあり、この特徴を活かした写真も楽しめますが、状況によっては慎重なアングル設定が求められます。それでも、これらの特性は一つの個性として捉えるとオールドレンズの醍醐味を感じられます。
総じて、「MINOLTA MC W.ROKKOR-SG 28mm F3.5」は、オールドレンズならではの魅力を存分に味わえる一本です。現代の高性能レンズにはない味わい深さがあり、写真を撮る楽しさを再発見させてくれます。ミノルタファンやオールドレンズ愛好者には、是非ともおすすめしたいレンズです。
良かった点、イマイチだった点
良かった点
- 価格がお手頃
- 意外とシャープに写ってくれる
- 絞りと、マニュアルフォーカス(操作自体が楽しい体験になる)
- 懐かしいスタイルを楽しめる
イマイチだった点
- 最短撮影距離が、60cm と被写体に寄れない
- 開放F値が、F3.5とあまり明るくない
- 小さくてコンパクトだが、少し重い(252g)
おわりに
標準的な広角の焦点距離ですが、私の場合 焦点距離 50mm や、35mmを使う事が多く、慣れない焦点距離に初めは戸惑いました。
被写界深度も深く、ピントの山を見つけるのに手間取りましたが、位置さえわかってしまえば大丈夫です。
使えば使うほど、慣れてくるので、もう少し練習していきたいと思います。
替えのレンズがあるなら、28mmと50mmでスナップ撮影するのもいいかもしれません。
超広角という程の焦点距離ではありませんが、広く風景写真を撮るのに向いていると思います。
私は、Zf には、ファッション性も欲しかったので、このレンズとの見た目の相性はとても良かったと思いました。
そもそも、オールドレンズを付けたいから、Zfを選んだといっても過言ではありません。
もちろん、Zfc(APS-Cセンサー)に付けて、42mm相当のレンズとして使うこともでき、使い回しがしやすいレンズだと思いました。
あなた、MINOLTAのレンズ好きだね(^ ^)
MINOLTAのレンズ好き!もう、半世紀以上のレンズだけど、いい買い物をしたよ
レンズフィルターは 55mm を購入しました。
マウントアダプターは各マウント毎に販売されていますので、使うレンズとボディに合ったものを選んでください。
この記事がお役に立ちましたら幸いです。
では、また。
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