皆さん、こんにちは(こんばんは)、「大」(@oooohanamaru)」です。
今回は「MINOLTA MD W.ROKKOR 35mm F2.8」をご紹介したいと思います。
ミノルタの35mmフィルムカメラのレンズになりますので、Nikonのカメラで使用するには、マウントアダプターを介して装着しています。
焦点距離が 35mmということで、標準的な広角レンズになりますので、単焦点のオールドレンズの1本目として、最適な焦点距離ではないでしょうか。絞りf/2.8 と明るいレンズになっています。
このレンズは、沢山流通しているようで、お高いレンズではないね。
1978年の製造だそうで、もう46年前のレンズになるね。(2024年現在)
とてもコンパクトなレンズだね。
はじめに
ミノルタのオールドレンズを複数所有していますが、焦点距離 35mm を持っていなかったので、今回購入レビューしたいと思います。
カメラを購入の際、キットで標準ズームレンズが付いている場合がありますが、ある程度、ズームレンズで撮影をしていると、単焦点レンズも視野に入ってくるのではないでしょうか。
その際、50mm と 35mm で迷ってしまいますね。どちらも購入してしまうのが、私は幸せですが(^ ^)
もちろん所有しているデジタルカメラと同じメーカーの最新レンズを購入すれば、事足りてしまうのですが、行かんせん明るい単焦点レンズは価格も高く手が出せないという場合にオールドレンズや、中華レンズを選ぶこともいいかもしれません。
私の祖父がフィルムカメラ時代にミノルタの製品を使っていて、カメラやレンズを遺してくれたことが、私がミノルタのレンズを選んだ理由でもあります。
焦点距離 50mmのレンズレビューは、こちらの記事もご覧ください。
ニコンのオールドレンズ
リコーのオールドレンズ
中華レンズの焦点距離 50mmのレンズはこのようなレンズも記事にしています。
オールドレンズを購入される場合、現行の新品レンズとは違い、生産が終わった中古しかないこと、個体差があること、状態の程度もそれぞれなので、当たり外れがあるかもしれませんので、自己責任でよろしくお願いします。
使用するカメラ、マウントアダプター
今回は、フルサイズミラーレス「Z f」にマウントアダプターを使って、このレンズを試してみたいと思います。
Nikon Z f は、センサーサイズがフルサイズになりますので、「MINOLTA MD W.ROKKOR 35mm F2.8」のレンズの焦点距離「35mm」のまま使用することができます。
Nikon Z fc の場合はセンサーサイズが、APS-C ですので、35mm版換算で、53mm相当の焦点距離で使用できます。ポートレート撮影などにも使えるかな。
ちなみに、Z f に装着するとこんな感じ。
とてもコンパクトなレンズで Nikon Z f にもマッチしました。
今回紹介するレンズの紹介
今回紹介するオールドレンズは、「MINOLTA MD W.ROKKOR 35mm F2.8」になります。
オートフォーカスの純正レンズを1本買う値段で、オールドレンズが何本も買えてしまうようなレンズですが、しっかりした作りだと思います。
さすが「MADE IN JAPAN」!
厳密に、レンズにカビやクモリがあるかどうか判断できませんが、フォーカスリングや、絞りリングの回転もよく、見た目も綺麗でした。
絞りリングはクリック感があります。
明るくて、小さいレンズで、重量は「169g」ほどになります。
現行のコンパクトなレンズは軽いですが、それに勝る軽さですね。
ちなみに「Nikon NIKKOR Z 40mm f/2」は、170g です。(マウントなどが樹脂製だったりします)、「AF-S NIKKOR 50mm f/1.8G」は、185gです。
このレンズを購入した際、レンズキャップも後キャップも付属していなかったので、別途購入しました。
仕様
「MINOLTA MD W.ROKKOR 35mm F2.8」の仕様
型式 | ミノルタSR(MC/MDマウント) |
---|---|
焦点距離 | 35mm |
レンズ構成 | 5群5枚 |
対応撮像画面 | フルサイズ |
フォーカス | MF(マニュアルフォーカス) |
最短撮影距離 | 0.30m |
絞り羽根枚数 | 6枚 |
最大絞り | f/2.8 |
最小絞り | f/22 |
フィルターサイズ | 49mm |
寸法 | 約Φ64 x 39mm(実測) |
質量 | 約169g(実測) |
「Nikon Z f」の仕様概要
レンズマウント | ニコン Z マウント |
有効画素数 | 2450万画素(総画素数2528万画素) |
センサーサイズ | フルサイズ/FXフォーマット |
ISO感度 | 100〜64000 |
高速連続撮影 | 約30コマ/秒(ハイスピードフレームキャプチャー+(C30)時の撮影速度で、JPEG [L]、NORMALに固定。推奨カードの使用時) |
約14コマ/秒(JPEGで高速連続撮影(拡張)時の最大撮影速度 | |
動画撮影 | 4K UHD 60p |
フルHD 1080/120p | |
寸法 | 約144 x 103 x 49mm |
質量 | 約710g |
その他の機能 | Wi-Fi内蔵(IEEE802.11b/g/n/a/ac) |
Bluetooth内蔵(Ver.5.0) | |
タッチパネル | |
バリアングル液晶 |
K&F Concept MD – NIK Z マウントアダプターの仕様
対応マウントレンズ | MINOLTA MDレンズ |
---|---|
対応マウントカメラ | Nikon Z カメラボディ |
サイズ | 約Φ68x34mm |
重量 | 137g |
材質 | 真鍮、アルミニウム合金 |
カラー | ブラック |
ミノルタについて
ミノルタは1928年に設立された日本の光学機器メーカーで、当初の名称は「日独写真機商店」でした。後に「千代田光学精工株式会社」となり、1962年に「ミノルタカメラ株式会社」に改名されました。同社は、カメラやレンズ、複写機、プリンターなど幅広い製品を製造し、特にカメラの分野で世界的に著名となりました。1958年には、「ミノルタオートコード」が登場し、自動露出計を内蔵した中判二眼レフカメラとして高い評価を受けました。また、1977年には世界初のカメラ内蔵式ピクチャープリント機能を持つ35mm一眼レフカメラ「XDシリーズ」を発表し、業界に革新をもたらしました。
1985年には、画期的なオートフォーカス一眼レフ「ミノルタα-7000」を発売し、カメラ技術の新たな基準を確立しました。このカメラは、世界初となるボディ内蔵型オートフォーカス機能を持ち、その後のデジタルカメラ時代にも受け継がれる技術基盤を作りました。2003年にはコニカ株式会社と合併して「コニカミノルタホールディングス株式会社」となり、さらに2006年にはカメラおよび写真フィルムの事業から撤退し、複写機やプリンター、医療機器などの分野に集中しました。
現在でも、ミノルタ製のカメラやレンズは中古市場で根強い人気を誇り、その高品質と信頼性で多くのカメラ愛好者から支持されています。カメラ市場からは撤退しましたが、その技術と設計哲学は、多くの現代のカメラメーカーにも影響を与え続けています。ミノルタの歴史は、日本の光学技術の発展に大きく寄与し、その名は今もなお語り継がれています。
詳しくは以下のサイトで、コニカミノルタの沿革について知ることができます。
K&F Concept について
K&F Conceptは、写真および映像機器のアクセサリーを製造・販売する中国の企業です。2011年に設立され、本社は深セン市に所在します。比較的新しいブランドながら、高品質とコストパフォーマンスの高い製品を提供し、急速に市場での存在感を高めています。主な製品ラインアップにはカメラフィルター、三脚、レンズアダプター、カメラバッグなどがあります。
カメラフィルターでは、NDフィルター、CPLフィルター、UVフィルターなどがあり、高品質な光学ガラスと多層コーティング技術を用いることでクリアでシャープな画像表現を実現しています。三脚は軽量かつ頑丈で、カーボンファイバーやアルミニウムを使用し、持ち運びやすさと耐久性を兼ね備えています。レンズアダプターも精密な設計と製造が施され、高い装着精度と耐久性を誇ります。カメラバッグは機能性とデザイン性が両立し、プロフェッショナルな撮影現場でも活躍します。
K&F Conceptは品質管理に厳格なポリシーを持ち、製品の設計から製造、出荷までの全工程で高い基準を維持しています。また、顧客からのフィードバックを重視し、製品の改良や新商品の開発に反映しています。環境への配慮も取り入れており、エコフレンドリーな素材の使用や廃棄物のリサイクルなどに取り組んでいます。
その革新性とコストパフォーマンスの高さから、多くの写真および映像愛好者に支持されるブランドであり、今後もさらに成長が期待されます。
「K&F Concept 日本」サイトは以下のリンクからいけます。
使ってみた感想
まず感じたのは、カメラボディ(710g)+マウントアダプタ(137g)+レンズ(169g)で、ある程度ズッシリときます。
それにプラス、SmallRigのカメラグリップ(102g)になりました。
合計で「1118g」です。
特に最近は「Nikon Z fc」(445g)に、コンパクトな中華製レンズなどを使っていたので、その重量を感じることになりました。
ボディやレンズが重くなると、グリップを付けたくなる、でもその分重くなるというジレンマ。
これくらいの重さは、普通と言ってしまえばそれまでですが、気軽なスナップ撮影としては、軽視できませんね。
お使いのカメラボディやマウントアダプタによっては、軽くなる組み合わせもあります。
外観
装着した見た目はこんな感じです。
レンズ自体はコンパクトなので、マウントアダプタを介しても、それほど長くはなりませんでした。
こちらのレンズは、絞りリングがカメラ側、フォーカスリングが先になっています。
絞りリングはクリック感があり、感触がいいです。
フォーカスリングはトルク感がちゃんとありました。
やはり、Z f には、こういったオールドレンズがマッチしますね。
レンズフィルターや、キャップをつけるともう少しレンズが長くなってしまいますが、仕方ないですね。
使っているカバン、ストラップ
最近、私は「HAKUBA カメラバッグ Chululu レニュー フラップショルダーバッグM オリーブ」を使っています。
とても軽いバッグで、この記事で紹介しているカメラ(Zf)にレンズを装着した状態で収納できます。
カメラストラップは、ネックストラップや、ショルダーストラップ、ハンドストラップなど、使い分けたいので、アンカーリンクスをストラップに装着して、気軽に交換できるようにしています。
自宅に帰ったら、ストラップを外し、また外出時に好みのストラップをつけるというような運用をしています。
Zf はバリアングル液晶になっており、液晶を開けた時にストラップがあると邪魔になることがあります。ハンドストラップなら、片側だけにストラップを取り付けるので、液晶の邪魔にならないところがいいですね。
試し撮り
Z f を購入した理由も昔懐かしノスタルジーの部分がありましたので、レンズもイメージに合っていいと思います。
私がよく撮影する被写体は、もちろん愛犬チワワの「そら君」なのですが、それ以外にもSNSでアップするようなテーブルフォトもよく撮ります
最短撮影距離が 30cm で、しっかり寄れますので、料理や小物をとることにも使えそうです。
生活感が出ていてすみません。
開放F2.8 ですので、周辺のボケも緩やかですね。
周辺減光もそれほど感じませんでした。
個人的には、F1.4や、F1.7 よりは、F2 ぐらいの絞りが好きなので、私の感覚にマッチしました。
愛犬を撮ってみた
わかっていたことでしたが、ペットとMF(マニュアルフォーカス)はとても大変でした。
特に、それ程、明るくない室内で走り回るペットを撮るには、ある程度、シャッター速度も欲しいので、絞りを開放F2.8 にして薄いピント面にフォーカスすることは、慣れるまで上手くいきませんが、それが楽しい。
ただ、時間と共に習得していくと、ピント合わせも速くなってゆき、これは、これで面白い趣味だと思い始めました。
初めのうちは、撮れる画が、ピントを外したものが量産されるのですが、カメラを操作しているんだという感覚が楽しいです。
最近のミラーレス機には、マニュアルフォーカスでも、フォーカスピーキングの機能があるので、ピントがどこにあるかわかるのがいいですね。
今回は、撮影したデータをRAW現像(ほぼ露出の調整だけ)して、直ぐにブログやSNSへ発信しています。
RAW現像しなくても、JPEG撮って出しでも、スマホに取り込んでから露出だけ調整してアップするといった運用もしています。
トリミングはしていませんが、これくらいの距離まで近寄ることができます。
焦点距離35mmのレンズは、50mmのレンズと比べると、もう一歩寄ることができるので、より迫力がある写真が撮れますね。
ガチピン写真が一枚もないのが残念ですが、ペット(チワワのそらちゃん)と、格闘しながら、徐々にスキルアップできればいいなと思っています。
風景を撮ってみた
ただ、レンズが変わるといつも思うことなのですが、画角や、最短撮影距離でどういう風に写るのか慣れないと、レンズの性能を引き出すには時間がかかっているだけかもしれません。
Z f とマニュアルレンズという組み合わせは、ノスタルジーな部分もありますが、楽しい体験になると思います。
いつもの田んぼ風景と、電車を撮影してみました。
マニュアルでの操作に慣れてくると、オールドレンズを使っているという事を忘れてしまいます。
厳密にシャープさや、色のりを考えなければ、普通に写るといった印象です。
電車を撮ってみた
カスタムピクチャーコントロール
Z f に搭載されているピクチャーコントロールは「SD スタンダード」で、撮ることが多いのですが、今回は、カスタムピクチャーコントロールを使ってみました。
こちらのサイトで、カスタムピクチャーコントロールをダウンロードできますので、お気に入りのピクチャーコントロールを探されるのもいいと思います。
私は「Xpro2」というFUJIFILM風のピクチャーコントロールが気に入っています。
少しコントラストが強い傾向があるのかもしれません。
SNS等では、あまり暗い写真は好まれないと思いますので、少し明るく撮ればいい感じになるのではないでしょうか。
RAW現像することが前提であれば、撮影時は好みのピクチャーコントロールを使って、後で変更することもできます。
使ってみた感想のまとめ
「MINOLTA MD W.ROKKOR 35mm F2.8」を実際に使用してみた感想をお伝えします。
このレンズは、1970年代に製造されていたオールドレンズですが、そのクラシカルなデザインと性能は今でも魅力的です。
最初に感じたのは、小さくコンパクトで、手に持った際の軽さです。これによって、手軽にカメラを持ち出すマインドになれます。
フォーカスリングの操作感は極めてスムーズであり、マニュアルフォーカスの楽しみを存分に味わうことができます。
絞りリングもクリックストップがあり、正確に絞り値を設定することができるのが嬉しいポイントです。
デジタルカメラに装着する場合でも、アダプターを介して問題なく使用できました。特にNikon Zfとの組み合わせはバランスが良く、見た目もスタイリッシュです。
焦点距離 35mmは標準的な広角で、風景、スナップ写真、テーブルフォトまで幅広いシーンで活躍します。
開放f/2.8の明るいこのレンズは、ボケ過ぎず美しく、背景が柔らかく溶け込み、被写体を際立たせる効果があります。低照度環境でもシャッター速度を稼げるため、手持ち撮影がしやすく、ストリートフォトグラフィーや夜景撮影にも重宝しました。
ただし、オールドレンズ特有の特性として、逆光耐性が現代のレンズと比べて弱い部分があります。直射日光を受けるとフレアやゴーストが発生することがあり、この特徴を活かした写真も楽しめますが、状況によっては慎重なアングル設定が求められます。それでも、これらの特性は一つの個性として捉えるとオールドレンズの醍醐味を感じられます。
最短撮影距離が 30cmという点は、近接撮影にも向いており、被写体に寄ることができます。
総じて、「MINOLTA MD W.ROKKOR 35mm F2.8」は、オールドレンズならではの魅力を存分に味わえる一本です。現代の高性能レンズにはない味わい深さがあり、写真を撮る楽しさを再発見させてくれます。ミノルタファンやオールドレンズ愛好者には、是非ともおすすめしたいレンズです。
良かった点、イマイチだった点
良かった点
- 価格がお手頃
- 小さくてコンパクト(約169g)
- 最短撮影距離が 30cm と、被写体に寄れる
- 開放F値が、f/2.8 と、そこそこ明るく、シャッター速度が稼げる
- 絞りと、マニュアルフォーカス(操作自体が楽しい体験になる)
- 懐かしいスタイルを楽しめる
イマイチだった点
- もう少しシャープさがあったら良かった
おわりに
標準的な広角の焦点距離なので、扱いやすく、私は、特に決まった焦点距離を使いたい時以外は、大体、35mm か 50mm付近のレンズをつけています。私が扱いやすいと感じているのが、この焦点距離だからという理由です。
広く風景写真を撮るという使い方や、より被写体に寄ったフォーカスで切り取ると行った感じの使い方になると思います。
私は、Zf には、ファッション性も欲しかったので、このレンズとの見た目の相性はとても良かったと思いました。
そもそも、オールドレンズを付けたいから、Zfを選んだといっても過言ではありません。
もちろん、Zfc(APS-C)に付けて、53mm相当のレンズとして使うこともできます。
あなた、MINOLTAのレンズ好きだね(^ ^)
もう、半世紀前のレンズだけど、いい買い物をしたよ
レンズフィルターは 49mm を購入しました。
マウントアダプターは各マウント毎に販売されていますので、使うレンズとボディに合ったものを選んでください。
この記事がお役に立ちましたら幸いです。
では、また。
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