
皆さん、こんにちは(こんばんは)、「大」(@oooohanamaru)」です。
今回は「AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8G」をご紹介したいと思います。
ニコンのFマウント一眼レフカメラのレンズになりますが、ミラーレスカメラ「Nikon Z fc」にマウントアダプターを装着してレビューしていきたいと思います。
焦点距離が「35mm」で、「Nikon Z fc」のイメージセンサーが「APS-C」ですので、画角としては、フルサイズ版換算で約1.5倍の「52.5mm」相当のレンズとして使えます。

この画角だと標準的なレンズになるね。

キットレンズを購入した後に追加で買うおすすめレンズになるね。

2009年発売だから、16年程前のレンズになるね。(現在2025年)
注)中古のオールドレンズやカメラ等を購入される場合、新品とは違い、中古であることを理解し、個体差があるなどがあり、状態の程度もそれぞれなので、当たり外れがあるかもしれませんので、自己責任でよろしくお願いします。
Amazonで新品や中古で手軽に手に入ります。中古価格はかなり値が下がっていますが、私はヤフオクで送料込みのレンズと値段的にあまり変わらなかったので、Amazonで中古を手に入れました。
はじめに
「AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8G」は、2009年に発売された比較的、新しいレンズです。
コンパクト、軽量で、カメラにつけっぱなしでも負担にならない取り回しの良いレンズですね。
もちろんオートフォーカス(AF)の機能が付いているレンズになりますので、今回はマニュアルの操作はせず、全てオートフォーカスで使ってみました。
他にも、Nikonのオートフォーカスの標準ズームレンズもレビューしておりますので、気になる方はご覧ください。


このブログでは、オールドレンズをメインに色々なレンズを手に取りレビューしています。
日頃はマニュアルフォーカスを使っていますが、せっかくオートフォーカスのレンズなので、手持ちのAPS-Cミラーレスカメラ(Nikon Z fc)を使ってみました。
使用するカメラ
今回は「AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8G」をミラーレスカメラ「Nikon Z fc」を使用して、レビューをしていきたいと思います。
レンズ側にAFモーターを内蔵していることと、最近のミラーレスカメラでどのような写真が取れるか楽しみたかったので「Nikon Z fc」を選びました。
APS-Cデジタル一眼レフカメラならエントリーモデルの「Nikon D5000番台」や「Nikon D3000番台」を選ぶという選択肢もありそうです。これらのカメラでしたら、マウントアダプターが要らず、直接、装着することができます。
「Nikon D5000番台」「Nikon D3000番台」のカメラは、中古で値段的にもリーズナブルに手に入れることもできます。
最近のミラーレスカメラもマウントアダプターを着けることで、一眼レフ時代(Nikon Fマウント)のカメラを装着することができますので、今回は「Nikon Z fc」にしました。

今回紹介するレンズの紹介
改めまして、今回紹介するレンズは、「AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8G」になります。
Amazonでも購入することができますが、このレンズはAmazonやヤフオクの中古レンズとして比較的、安い値段で売られているレンズで、市場に在庫はたくさんあるレンズのようです。
「MADE IN CHINA」という刻印があり、金属マウントと、樹脂素材などのハイブリッドで、価格や軽さを重視していることがわかります。
中華製の1万円前後のマニュアルレンズを買う代わりに、中古のデジタル一眼レフ時代のオートフォーカスレンズを買うという選択肢もありですね
厳密に、レンズにカビやクモリがあるかどうか判断できませんが、オートフォーカスの動作や、マニュアルモードでのマニュアルリングの回転もよく、見た目も綺麗でした。

絞りリングはレンズにはありませんので、ボディ側で調節します。
オートフォーカスのレンズですが、もちろんマニュアルでも操作することができます。

重量が約「200g」と軽量で、現行のコンパクトなレンズに負けない軽さですね。
ちなみに「Nikon NIKKOR Z 40mm f/2」は、170g です。(マウントなどが樹脂製だったりします)、「AF-S NIKKOR 50mm f/1.8G」は、185gです。


レンズキャップと、レンズ後蓋は、付属していなかったので、別途購入しました。
仕様
「AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8G」の仕様

型式 | ニコンFマウント CPU内蔵Gタイプ、AF-S DXレンズ |
---|---|
焦点距離 | 35mm |
レンズ構成 | 6群8枚(非球面レンズ1枚) |
画角 | 44°(DXフォーマットのデジタル一眼レフカメラ) FXフォーマット/35mm版換算:52.5mmレンズの画角に相当 |
フォーカス | RF(リアフォーカス)方式、超音波モーターによりオートフォーカス、マニュアルフォーカスが可能 |
最短撮影距離 | 0.3m |
最大撮影倍率 | 0.16倍 |
絞り羽根枚数 | 7枚(円形絞り) |
絞り方式 | 自動絞り |
最大絞り | f/1.8 |
最小絞り | f/22 |
フィルターサイズ | 52mm(P=0.75mm) |
マウントアダプターFT1適否 | AF駆動可 |
寸法 | 約Φ77(最大径) x 52.5mm(バヨネットマウント基準面からレンズ先端まで) |
質量 | 約200g |
「Nikon Z fc」の仕様概要

レンズマウント | ニコン Z マウント |
---|---|
有効画素数 | 2088万画素(総画素数2152万画素) |
センサーサイズ | 23.5×15.7mmサイズCMOSセンサー、APS-Cサイズ/DXフォーマット |
ISO感度 | 100〜25600 |
シャッタースピード | 1/4000〜4秒 |
高速連続撮影 | 約5コマ/秒 |
約11コマ/秒(JPEGで高速連続撮影(拡張)時の最大撮影速度 | |
動画撮影 | 4K UHD 30p |
フルHD 1080/120p | |
記録媒体 | SDメモリーカード、SDHCメモリーカード、SDXCメモリーカード(SDHC、SDXCはUHS-I規格に対応) |
寸法 | 約134.5 x 93.5 x 43.5mm |
質量 | 約445g |
その他の機能 | Wi-Fi内蔵(IEEE802.11b/g/n/a/ac) |
Bluetooth内蔵(Ver.4.2) | |
タッチパネル | |
バリアングル液晶 |
より詳細な情報が欲しい方は「Nikon Z fc」の公式ページはこちらです。

マウントアダプター FTZ の仕様
マウントアダプター FTZ の仕様



対応マウントレンズ | Nikon Fマウントレンズ |
---|---|
対応マウントカメラ | Nikon Z カメラボディ |
サイズ | 約Φ70x34mm(実測、突起部除く) |
重量 | 135g |
カラー | ブラック |
付属品 | ボディキャップ BF-1B 裏ぶた LF-N1 |
または、
ニコンについて

ニコンの歩みと技術革新
ニコンは1917年に設立された日本の光学機器メーカーで、正式名称は「株式会社ニコン」です。設立当初は「日本光学工業株式会社」としてスタートし、軍事用および産業用の光学機器の製造を主に行っていました。
第二次世界大戦後には民生用カメラ市場に進出し、1948年に初の35mmフィルムカメラ「ニコンI」を発売します。初号機として技術的な基盤を築いたものの、フィルム規格の違いから市場では苦戦し、のちの「ニコンS」で本格的な成功を収めました。
1959年には、Fマウントを採用した一眼レフカメラ「ニコンF」を発売。これはニコンブランドを象徴するモデルとなり、プロフェッショナルカメラ市場で高い評価を受け、報道・科学分野で広く使用されました。
デジタル時代への転換
1999年には、同社初の本格的なデジタル一眼レフカメラ「ニコンD1」を発売。このモデルは当時の最先端技術を結集し、プロユース向けデジタルカメラの先駆けとして広く注目を集めました。
2007年には、35mmフルサイズセンサー(FXフォーマット)を搭載したフラッグシップモデル「ニコンD3」が登場。以降のDシリーズはプロ市場における同社の地位を確固たるものにしました。
光学機器分野での多角展開
ニコンはカメラだけでなく、双眼鏡や望遠鏡、顕微鏡、測量機器、半導体露光装置といった多岐にわたる光学製品も展開しています。一時は半導体露光装置市場で世界トップクラスのシェアを誇りましたが、現在は競争が激化しており、特定分野での選択と集中が進んでいます。
それでも、光学分野における高度な技術力は依然として世界的に高く評価されており、研究開発の分野でも重要な役割を果たし続けています。
ミラーレス時代への挑戦
2018年には、新開発のZマウントを採用したフルサイズミラーレスカメラ「Z 7」「Z 6」を発表し、ミラーレス市場への本格参入を果たしました。
Zマウントは従来のFマウントよりも大口径かつ短フランジバックを特徴としており、光学設計の自由度を大きく向上させています。これにより、より高性能なレンズ設計が可能となり、従来の一眼レフに匹敵する、あるいはそれ以上の描写性能を実現しています。
ニコンの信頼とこれから
ニコンの製品は、その高い性能、堅牢性、そして緻密な設計で知られ、多くのプロフェッショナルやアマチュアフォトグラファーから厚い信頼を得ています。
同社は「信頼と創造」という企業理念を掲げ、長年にわたり革新と伝統を融合させた製品づくりを続けてきました。これからもニコンは、光学技術の最前線を歩み続けながら、新たな挑戦を通じて写真文化の発展に貢献していくことでしょう。
使ってみた感想
まず重量についてですが、カメラボディ(約445g)、マウントアダプター(約135g)、レンズ(約200g)、そしてNikon純正グリップ(約84g)をすべて装着した場合、システム全体の総重量はおよそ859gとなります。
この構成は、一般的なミラーレスカメラの運用としては標準的な重さと言えますが、例えば「Nikon Z fc」と中華製の軽量なマニュアルフォーカスレンズを組み合わせた場合と比べると、やや重量感を伴います。
特に、街歩きや旅行先での気軽なスナップ撮影を主な用途とする場合、この重さは携行性に関わる一つの判断材料となるでしょう。長時間持ち歩くシーンでは、より軽量な構成との違いがはっきりと感じられるはずです。

ただし、「Nikon エクステンショングリップ」を装着することにより、実際の使用感としては重量以上の扱いやすさを実現しています。指にフィットし、カメラのデザインを崩さない形状で、長時間の撮影でも快適に使用できます。
859g程度のカメラシステムは十分に扱いやすい重量範囲ではないかと思います。
外観
装着した見た目はこんな感じです。
マウントアダプターがある分レンズ部分が長くなってしまいますね。
こちらのレンズは、ラバー部分がはフォーカスリングになってなっています。

レンズ側面にはオートフォーカス・マニュアルフォーカスの切り替えレバー。

デジタル一眼レフ時代のレンズ資産を、今のミラーレスカメラで使えるようになりますが、「Nikon Z fc」は古いカメラのデザインなのに、レンズとカメラとマウントアダプターがそれぞれバラバラな雰囲気になってしまいますね。

マウントアダプターがなければ本当にコンパクトなのにと思ってしまいます。

ちなみに、デジタル一眼レフ(Nikon D7100)につけるとこんな見た目になります。
マウントアダプターが無い分、コンパクトに見えますが、その分、カメラボディの厚みが必要なので、こんな感じの丸っこい雰囲気になります。可愛い。

使っているカバン、ストラップ
最近、私は「HAKUBA カメラバッグ Chululu レニュー フラップショルダーバッグM オリーブ」を使っています。

とても軽いバッグで、この記事で紹介しているカメラにレンズを装着した状態で収納できます。
私は、予備のレンズを持ち歩くことがないので、レンズ装着のカメラを収納している中央以外は、小物入れにしています。



近所の散歩でカメラを持ち歩くときは、ハンドストラップを使うことが多いですが、私はショルダーストラップで斜め掛けにするのも好きです。

常時、アンカーリンクはカメラに付けているので、その時の気分でストラップを交換できるのは嬉しいですね。
自分の好きなストラップに、アンカーリンクスを付けて、簡単に取り替えができるようにしています。
試し撮り
「AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8G」レンズは、私が初めてデジタル一眼レフカメラ「D5500」を購入し所持していた時に、キットレンズである標準ズームレンズの次に買いたいと思っていたレンズになります。
すぐに、フルサイズ一眼レフカメラ「D750」を購入したので、単焦点のDXレンズを買う機会がなくなってしまったのですが、今回、じっくりと使いたくて購入しました。
現在使用しているのはAPS-Cセンサー搭載のミラーレス一眼カメラ「Nikon Z fc」で、マウントアダプターがないとレンズを装着できない点は仕方ありません。
レンズ交換式カメラの利点の一つとして、マウントアダプターを使えば他メーカーのレンズも使用できる点があります。
試し撮りはいつも身近にあるものを撮影しているのですが、今回のレンズは最短撮影距離が「0.3m」と結構寄れるので、腕時計はこれくらいに写りました。

これくらい寄れると、テーブルフォトや、花や、小物の近接撮影ができて、表現の幅が広がります。
物撮りにも使えそうです。
ちなみに、私が唯一所有しているキヤノンのカメラで、ミラーレス一眼の「M3」です。

愛犬を撮ってみた
「AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8G」は「超音波モーター」を内蔵することで、静かで速いピント合わせが可能で、動き回るペットに素早くフォーカスすることができます。
被写体(ペット)の動きを止めるためにシャッター速度を速くしたいのですが、このレンズは、絞り開放F値が「F1.8」と明るく、シャッター速度を稼ぐことができます。
最近のミラーレス一眼カメラは、高感度耐性が高いので、シャッター速度を上げて、ISO感度がある程度上がっても、ノイズ処理や、精細さを失うことなく撮影できるのはいいですね。
一度オートフォーカスでペットの写真を撮ると、もうマニュアルフォーカスに戻れなくなりそうです。
このレンズは、フルサイズ版換算「52.5mm相当」の画角になりますので、日常を切り取るのにとても適してます。

最短撮影距離が短いこともあって、ペットから近づいても、遠のいても、ピント合わせができ、シャッターチャンスが増えます。
ペットは意図した距離よりも踏み込んで近づいてくることがあるので、そういった際にもピンとがあってくれます。

これくらいの距離まで近寄ることができます。























風景を撮ってみた
新しいレンズを試すときは、いつもこの風景の場所に立って撮影しています。まずは絞り、シャッタースピード、ISO感度を設定し、そこから状況に応じて微調整を加えていきます。
こちらは「AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8G」で撮影したカットです。APS-C機で使用しているため、画角は35mm換算で約52.5mmとなり、肉眼に近い自然な視野が得られます。
パースの歪みが少なく、建物のラインも比較的自然に再現されています。標準画角らしい落ち着いた構図を作りやすいのが、このレンズの魅力のひとつです。
今回は特に補正はせず、レンズ本来の描写を確認できるよう、撮って出しのまま掲載しています。








もう、オートフォーカスはすごいなと言う一言で、マニュアルでピントを合わせたり、無限遠でピントがぼやけたり、色々と四苦八苦していましたが、何も考えることはありません。
電車を撮ってみた






カスタムピクチャーコントロール
「Nikon Z fc」に搭載されているピクチャーコントロールは「SD スタンダード」で、撮ることが多いのですが、こちらのサイトで、カスタムピクチャーコントロールをダウンロードできますので、お気に入りのピクチャーコントロールを探されるのもいいと思います。
私は「Xpro2」というFUJIFILM風のピクチャーコントロールが気に入っています。

少しコントラストが強い傾向があるのかもしれません。
他メーカーのカメラの色合いを試しに使ってみることができるので、楽しいですよ。
使ってみた感想のまとめ

「AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8G」は、2009年に登場したAPS-C(DXフォーマット)用の標準単焦点レンズで、コンパクトながら高い実用性を備えた1本です。
開放F値1.8という明るさを持ち、スナップや日常の記録、ポートレート撮影にも適しています。ズームレンズと比べて軽量で取り回しがよく、背景を柔らかくぼかす表現も得意です。
焦点距離35mmは、APS-C機では約52.5mm相当の画角となり、肉眼に近い自然な視野が得られます。初めての単焦点レンズとしても非常に扱いやすいでしょう。
ここまで、「AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8G」の画質や使い勝手について見てきましたが、実際に使ってみて感じたのは、このレンズが非常にバランスの取れた優秀なレンズであるということです。
コンパクトで扱いやすく、写りも自然。特にスナップや日常の記録といったカジュアルな撮影では、使うたびに「これで十分だ」と思わせてくれる安心感があります。
外観・ビルドクオリティ
このレンズは外装にプラスチック素材が多く使われており、非常に軽量で持ち運びに優れています。鏡筒は固定式で、ズーム機能は備えていない単焦点レンズらしいシンプルな構造です。
マウント部は金属製で、価格帯を考えると十分な質感があります。フォーカスリングの動きもスムーズで、マニュアルフォーカスも比較的操作しやすい印象です。
AF駆動にはニコン独自の超音波モーター(Silent Wave Motor)が採用されており、静かで素早いピント合わせが可能です。また、ZマウントのミラーレスカメラでもFTZアダプターを使用すれば装着でき、機種によってはAFも利用可能です。
操作性
「AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8G」は、35mm判換算で約52.5mm相当となる標準画角の単焦点レンズです。ズーム機能はありませんが、その分コンパクトで軽量な設計となっており、カメラに装着したまま気軽に持ち歩けるのが大きな魅力です。
本体重量はわずか約200gと非常に軽く、D5600やD7500などの中級機ともバランスが取りやすいです。長時間の撮影でも疲れにくく、首から下げたまま散歩や旅行のスナップ撮影にも最適です。
単焦点レンズならではの「自分の足で構図を作る楽しさ」を感じられる一本で、写真を撮る感覚を改めて楽しませてくれるレンズでもあります。
オートフォーカス性能
AFにはニコンのSilent Wave Motor(SWM)が搭載されており、駆動音は非常に静かで、フォーカススピードもスムーズです。静止している被写体や日中の屋外撮影ではストレスを感じることはほとんどなく、スナップやポートレートにも安心して使えます。
一方で、暗所や低コントラストの環境では、ややピントが迷う傾向もあります。特に室内での近距離撮影では、多少のAF微調整やマニュアルフォーカスが必要になる場面も出てきますが、全体としては十分に実用的なレベルです。
Zマウントのミラーレス機と組み合わせる場合は、FTZアダプターを使えば装着可能で、AFも問題なく機能します(ボディによって差があります)。
画質
描写に関しては、開放F1.8から中心部はしっかりとシャープで、日常の撮影には申し分ない画質です。F2.8〜F4まで絞ると解像感がさらに向上し、風景や街並みを細部までくっきりと描写してくれます。
発色は自然で、ニコンらしい落ち着いたコントラストが印象的。JPEG撮って出しでも非常にバランスの良い色合いで仕上がり、編集の手間をかけなくても十分満足できる絵になります。
開放付近では周辺減光やわずかな色収差が見られることもありますが、絞れば軽減され、実用上問題になることは少ないでしょう。
ボケ味
F1.8という明るさを活かすことで、被写体をしっかりと浮かび上がらせることができ、背景をやわらかくぼかした印象的な写真が撮れます。特に人物撮影やテーブルフォトでは、シンプルな構図でも印象的な仕上がりになります。
ボケの質は自然で、クセの少ない柔らかさが特徴です。前ボケ・後ボケともに破綻が少なく、背景との距離や被写体との距離を意識することで、単焦点らしい立体感ある写真が得られます。
最短撮影距離は約30cmで、極端に寄ることはできませんが、小物や料理の撮影などにも十分対応できる距離感です。
総評
「AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8G」は、軽量・コンパクト・明るいという三拍子がそろった、DXフォーマットユーザーにとって非常に扱いやすい標準単焦点レンズです。
ズームレンズでは味わえない開放F1.8の描写や自然なボケ味を、手軽に楽しむことができるのが大きな魅力。初心者にも扱いやすく、写真の基礎を学ぶレンズとしてもおすすめです。
また、中古市場でも1万円台後半〜2万円前後で流通していることが多く、コストパフォーマンスの高さも見逃せません。軽快に写真を楽しみたい人、初めての単焦点レンズを探している人には、ぜひ一度試してみてほしい一本です。
良かった点、イマイチだった点

良かった点
- 最短撮影距離 約0.3m と、ある程度被写体に寄れる
小物やテーブルフォトにも対応でき、背景をぼかした構図が取りやすい。 - オートフォーカス搭載(SWM)で静かかつスムーズな動作
スナップ撮影や静かな環境でも扱いやすく、ストレスの少ないAF性能。 - 開放では輪郭がややソフトに、絞ればシャープな描写に変化する
ポートレートでは優しい描写、風景ではしっかりした描写と使い分けができる。 - 価格が比較的お手頃で、コストパフォーマンスに優れる
中古市場では1〜2万円台で手に入ることが多く、初めての単焦点として最適。 - 非常にコンパクト(全長約52.5mm)で軽量(約200g)
カメラに装着したままでも負担が少なく、持ち歩きにぴったり。
イマイチだった点
- 単焦点ゆえに構図の自由度はズームより劣る
被写体との距離を自分で調整する必要があり、撮影の工夫が求められる。 - 開放F1.8時の周辺減光やわずかな色収差が気になることがある
特に逆光やコントラストの強い場面では、絞ることで改善されるが注意が必要。 - 最短撮影距離はそこまで短くはなく、マクロ的な使い方には不向き
花や昆虫などをクローズアップで撮るには、やや距離が物足りないかもしれない。
おわりに

明るく自然な描写を楽しめる「AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8G」は、スナップ、ポートレート、日常の記録など、幅広いシーンで活躍する頼もしい単焦点レンズです。軽量でコンパクトな設計は、持ち運びの負担を感じさせず、思い立った瞬間にサッと撮影できる機動力も魅力のひとつです。
中古市場でも価格がこなれており、比較的安価に手に入る点も大きなメリット。レンズに多額の投資をしなくても、明るい単焦点レンズならではの描写や背景のボケ表現を気軽に体験することができます。
これから一眼レフや写真を始めようという方にとって、最初の単焦点レンズとして非常におすすめできる一本です。ズームに頼らず、自分の足で構図を探す楽しさを知ることで、より深く写真に向き合うきっかけになるでしょう。
このレンズで基本的な撮影の楽しさや構図作りに慣れてきたら、さらに明るいレンズや広角・望遠単焦点、あるいはフルサイズ機へのステップアップを目指すのも良い選択肢です。写真の世界を広げる第一歩として、「AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8G」はきっと頼れる存在になってくれるはずです。

キットで付いてくるズームレンズと比べると、やっぱり単焦点レンズは写りがいいね

コンパクトなレンズなので、バッグに収める時もかさばらなくて良いよ
レンズフィルターは 52mm を購入しました。
この記事がお役に立ちましたら幸いです。
では、また。
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