デジタル手仕事 03|お菓子を減らすために、家のお昼を定食化した日

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皆さん、こんにちは(こんばんは)、「大」(@oooohanamaru)」です。

目次

はじめに:がっつり定食と、妻のすましたツッコミ

休日の正午、台所でフライパンを温め、ジュウジュウと音を立ててお昼の用意をしていたら、やってきた嫁が並んだ皿を見て眉をひそめました。

嫁ちゃん

……なぁ。それ、お昼からずいぶんがっつりいくなぁ。食べ過ぎと違う?

わたし

いや、これがお菓子の間食を防ぐための防衛策やねん。昼をちゃんと『定食化』して胃を満たしておけば、3時のおやつに手が伸びへんやろ。

嫁ちゃん

ふーん。理屈はご立派やけど、堂々とウインナー食べたいだけに見えるけどな。

すました顔で痛いところを突いてきます。 確かに、目玉焼き2個にウインナー3本、納豆、明太子、お漬物にサラダ、お味噌汁、そして炊きたてのごはん。家で一人で食べる昼食にしては、なかなかのボリュームです。

けれど、これは単なる食いしん坊の暴走ではありません。 前回は自宅サーバーを立ててデータ環境を手入れしましたが、今回はそのパソコンの前に座る 「自分自身の身体というハードウェア」 を手入れするお話。デスクワークの合間に襲ってくる「手持ち無沙汰」と「無意識の間食」という長年のバグを退治するために、生活の運用を見直した実験の記録なのです。

嗜好品は「心身の均衡」を保つ安全弁だった

作業部屋でパソコンに向かって考え事をしていると、どうにも手や口が寂しくなる時間帯があります。 小腹が空いたような、単に退屈なような、なんとも言えない宙ぶらりんな感覚。気づけば台所へふらふらと歩いていき、スナック菓子の袋を開けてしまっている自分がいました。

「これはさすがによくない。お菓子を控えよう」

そう決意して袋菓子を我慢すると、今度は別の現象が起きます。 手持ち無沙汰のやり場を失った手が、今度はコーヒーカップへと伸び、1日に何杯もがぶ飲みしてしまう。そしてカフェインで覚醒した頭を落ち着かせるように、ベランダへ出てタバコに火をつける回数が増えていくのです。

お菓子を塞げば、コーヒーとタバコに流れる。 あっちの蛇口を閉めれば、こっちの圧力弁が開くようなものでした。

この悪循環について、日々の思考整理の相手であるAI(Gemini)に画面越しに愚痴めいた相談をしていたとき、投げかけられた言葉にハッとさせられました。

「嗜好品の摂取は、たとえそれが過剰に見えたとしても、実は 心身の緊張をゆるめて均衡を保つためのクッション として機能していることが多いんです。意志の力だけで急に手放そうとすると、身体が別の何かでバランスを取ろうとするのは自然な反応ですよ」

その言葉が、胸の奥にすとんと落ちてきました。 私は「自分の意志が弱いから、お菓子やタバコをやめられないんだ」と自分を責めていたけれど、そうではなかった。張り詰めたデスクワークの中で、無意識に心のパンクを防ごうとする防衛反応だったわけです。

根性論で自分を縛りつけるのはやめよう。 我慢してストレスを溜めるのではなく、そもそも「手持ち無沙汰や空腹というきっかけ」そのものを仕組みで減らしてやればいい。

そうして導き出したのが、家のお昼を完全に固定する 「定食化」 というアプローチでした。

買い物は週2回、迷わないためのシステム設計

生活の仕組みを整えるにあたって、まず見直したのが「買い物」という行動のインプットでした。

私はもともと、人混みやスーパーでの慌ただしい対人環境があまり得意ではありません。スーパーに行く回数が多いほど、無駄な気疲れが増え、ついで買いの誘惑にも晒されます。

そこで、買い物に行く回数は 「週に2回だけ」 と完全にルール化しました。

買うものも、毎回ほぼ機械のように同じ定番の食材だけを選びます。

  • ウインナー
  • 納豆
  • 明太子・お漬物
  • サラダ用の野菜
  • 味噌汁の具(乾燥わかめや豆腐など)

売り場で「今日何作ろうかな」と迷う時間もゼロ。毎回同じカゴの中身になるため、「1回あたり何千円、週でこれくらい」という金銭の支出把握も驚くほどシンプルになりました。脳のメモリ(認知リソース)を全く消費しません。

ちなみに、普段の買い物でメモを見ることはありません。定番が決まっているからです。 ただし、調味料が切れたり、日用品の補充が必要だったりする「特別な買い足し」がある時だけ、iPhoneの 「リマインダー」 にサッと放り込んでおきます。

このリマインダー、実は前回の記事で紹介した、自宅のM1 Mac mini(Radicale)で自前運用しているセルフホストのシステムです。巨大なクラウドに縛られず、手元の小さな箱と同期したリマインダーを片手に、週2回の買い物を淡々とこなす。生活のインフラが自分の手の中で気持ちよく循環している手応えがあります。

迷わず5分で作れる「家のお昼の定食化」

こうして調達してきた定番食材を使って、お昼休みには迷わず台所に立ちます。 メニューを考える必要はありません。構成はいつも同じです。

  • ごはん(炊きたて、または冷凍をチン)
  • お味噌汁
  • 納豆
  • 明太子
  • お漬物
  • サラダ
  • フライパンひとつで同時に焼く、目玉焼き2個とウインナー3本

ものの5分から10分で、熱々のがっつり定食が完成します。

お昼を適当なパンやおにぎり1個で済ませていた頃は、午後2時や3時になると必ず猛烈な空腹感と手持ち無沙汰に襲われていました。けれど、昼にこれだけのタンパク質と温かい汁物をしっかり胃袋に収めておくと、夕方までお腹がどっしりと落ち着いてくれます。

結果として、あんなに毎日手が伸びていた スナック菓子の間食は、本当にピタッと止まりました。

「お菓子を食べてはいけない」と我慢しているのではなく、「お腹がいっぱいで、そもそも食べる気が起きない」。意志の力を使わずに目的を達成できた瞬間は、まるで綺麗に書けたコードが意図通りに動いたときのような爽快感がありました。

シャワーの後の体重計と、見つめるそらちゃん

……と、ここまでは完璧なライフハックのように思えるのですが、現実はそう甘くありません。

間食は確実に減りました。私はお酒を飲まないので、昼をがっつり食べた分、夜はご飯などの炭水化物を控えめに調整しています。 ならば、体重もさぞ順調に落ちているはず――そう期待して、私は毎晩のお風呂上がりに現実を突きつけられることになります。

私の日課は、シャワーを浴びて裸になった瞬間、洗面所の体重計に乗ることです。 ピッ、と電子音が鳴って表示されるデジタル数字。

わたし

……減ってへん。

増えてもいないけれど、1ミリも減っていない。微動だにしない数値の前で、思わずため息がこぼれます。 昼のウインナー3本と目玉焼き2個の熱量は、私の淡い期待を軽々と相殺していたようでした。

そして、私が裸で体重計の上で固まっていると、必ず足元に「トコトコトコ……」と小さな足音が近づいてきます。 我が家の愛犬、チワワのそらちゃんです。

そらちゃん

お父さん、何してんの?

と言わんばかりのつぶらな瞳で、下からじっと私の顔を見上げてきます。

わたし

そらちゃん、お父さんな、お菓子やめたのに体重ちっとも減らへんわ……

情けない報告をしながら撫でてやるのですが、実はこのそらちゃん、先日の定期検診で獣医さんから 「ちょっと体重増えてますね。もう少しダイエットしましょうか」 と言われたばかりなのでした。

自分が知らず知らずのうちに甘やかしている癖が、そっくりそのまま、そらちゃんへのオヤツの甘さにも繋がっていたのかもしれません。体重計の前で、一人と一匹、揃って反省の時間を過ごすのが最近の夜の定番になっています。

おわりに:完璧じゃないからこそ、手入れが面白い

お菓子を減らすための「お昼の定食化」。 劇的に体重が落ちてスリムになった、という劇的なオチはありません。相変わらずコーヒーはたくさん飲んでしまうし、タバコもゼロにはなっていない。

それでも、私はこの「定食化」の試みをとても気に入っています。

空腹と罪悪感に振り回されていた時間が消え、お昼にフライパンを握って卵を割るという数分間の 「手仕事」 が、午前と午後のデスクワークの心地よい区切りになってくれたからです。

すべてを完璧にコントロールすることなんてできません。 システムを組んでバグを潰そうとしても、別のところに歪みが生まれたり、愛犬と一緒に体重計の前で首を傾げるような間抜けな結果になったりする。

けれど、自分の身体や暮らしの癖を観察しながら、「じゃあ次はどう手入れしてやろうか」と試行錯誤を重ねていくこと。それ自体が、ちっともエコじゃないけれど、何とも味わい深い日常の醍醐味なのだと思います。

さて、今夜のそらちゃんの散歩は、いつもより少しだけ長めに歩いてくることにします。

【小さな余談:体重計こそ、勝手に同期してほしい】

ちなみに、毎晩私が乗っているこの体重計ですが、実はスマホと連動する「スマート体組成計」を使っています。

いちいちアプリを立ち上げて記録ボタンを押すような手間すらなく、ただ裸になって乗るだけで、Wi-FiやBluetooth経由でスマホのヘルスケアに日々の数値が勝手に蓄積されていきます。

「入力の手間(管理コスト)をゼロにして、仕組みに任せる」。 これこそまさに、生活の中のささやかな 「デジタル手仕事」 のひとつです。

……まあ、いくら自動で正確に記録してくれたところで、肝心の数字が減ってくれへんことにはどうしようもないのですが。日々の数値に一喜一憂せず、長期的なログとして淡々と眺めるには、これ以上なく気楽で頼もしい相棒です。

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この記事がお役に立ちましたら幸いです。

では、また。

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